おかしいぞ、ホコ天規制の話

昨日の事件について。
今日の報道で明らかに恣意的なものがあったので、はっきり言っておきたいな。

一番おかしいのは今回の事件を受けての歩行者天国の存否が問われている件。
なんで?
正直、今回の事件ではない理由で存否が問われているなら文句は言わない。治安や道徳の問題だからね。
万世橋から末広町までの所は、左右にショップがあるから、自由に左右に行きたいと思うので、歩行者天国というのはありがたいのである。(また、信号無視する輩も少なからず居るので、交通安全のためにも必要だと思う)
しかし今回の事件が、今後多発するということが予想できるだろうか? 答えはNOだ。
歩行者天国を無くせば、街の導線は破綻する。つまり現状秋葉原の経済導線を自ら閉ざすことで地盤沈下を加速させるだけではないだろうか。

別に犯人はどこでも良かった。誰でもいいと言ってる以上、渋谷ハチ公前でも良かった訳だ。
じゃあ何故秋葉原か? 東浩紀がいい事を言っていたが、今マスコミが一番もてはやしているのがアキバだったたというだけ(つまりポップカルチャー/サブカルチャーの発信源)で、70~80年代には渋谷や原宿がそうだった訳だ。

たまたま秋葉原という「一般には得体の知れないサブカルチャーの猥雑に入り交じった街」で事件が起きたからって、大騒ぎする事ではない。既に今年は駅前繁華街での狂乱事件は起きている(荒川沖駅前事件)。
秋葉原が規制されるなら荒川沖も規制されなくてはならない。
何を? 同列に規制されるものなんて何もないじゃないか。

僕らは得体の知れない物(=自分が理解できない衝動的な行動を取っているように見える人)を見ると、必ず怪物として忌み嫌う。結果、東浩紀が指摘したように「規制強化では解決しない。そういう人を生み出さないように、受容する社会作りが必要」(記憶なので間違っていたらごめんなさい)という、本当の再発防止が求められているという事なのである。

明らかに、民放の報道は「アキバという場所」を異物として捉えていて、異物を排除する前提で取り上げている。別にアキバが無くなったからと言って困ることはないけれど、同じような場所が東京のどこかに現れるだけで、その片棒を平気で担いで勝手に叩き落とすような、「不特定多数がイメージしている大人という虚像」にすりよる報道のありかたそのものに、嫌悪感を感じてならない。

明日は「オタク」について個人的な考え方を言ってみたいです。