NFA選手登録規定の変更について

ちょっと前に発表になった話で、結構袋だたきになった奴ね。

具体的には

  • プロ契約選手の人数の1チームあたりの上限を、外国籍選手3名・日本人国籍選手3名とする。
    ※プロ契約総数の4名は変更無し
  • X1 SuperとX1 Areaにおける選手登録数及び選手出場選手数の上限を63名とする。
  • 前年の契約において給与総額(総収入)が1,000万円を超えているプロ契約選手が翌年に契約する場合、前年に契約した条件を良化することはできない。ただし、成績が向上したことにより、既に締結された契約に基づく成果報酬部分の給与が増えることは妨げない。
    ※つまり基本給は上限1,000万でインセンティブは増減可能。

なお外国籍規定については、従前の通り(国内学校を卒業していても外国籍は外国籍。旧登録規定の国内学校卒を国内選手として登録出来る期間内の登録は、2025年まで猶予)。

冷静に言ってこれは、一番的確な表現とするなら護送船団方式ですわな。
つまり今回の編成変更(別途ふれている)において、明らかに「特定古参チームの切り捨て」を目論んだ上で、X2からX1エリアに引き上げたチームへの負担軽減を狙ったものと思われる。
つまりX1Ariaの上位と下位の実力差がこれ以上広がらないようにしつつ、X1エリアとSuperの間の実力差が広がらないように(※もともと8チームが適正規模だったのを無理矢理12チームにしちゃった都合で、Super入替参加規模とエリア上位の差が出来ないようにする)調整するのが目的だろうと。

これは日本の実態景気に即している話で(GDPだの輸出入終始だの株価だのでは無く、一般市民規模で競技に対する支出が可能かどうかの話)、まず外国籍(かつ海外学校出身)の選手に対する支払いが為替レートの都合で下位チームに不利になる(社員契約にするにしても2018年比で3割増)点、ついでクラブチームがプロ契約する際のチーム体力の問題などがあるのね。

これをもって「リーグ環境が収縮する」とか言うのは早計だし、素直に言って「プロを目指す学生がいなくなる」とか頓珍漢な発言もなんだかな、という気がする

まずね。クラブチームで「満足にシーズン完走できた選手で登録がMAXだったチーム」って、富士通・パナソニック・IBMだけですわ。※コンスタントに出ていない場合を除外します。それに23年は外国籍枠3人に抑えたチームが多かったのよ。
特に元々怪我がちだった選手が登録してややこしいことになったりビザの関係で試合に出られないなんてのはここ10年ずっと続いている(下手したら悪徳エージェントにカモられていたのかも知れないし、善意が裏目に出たかも知れないし、いやさチームの脇が甘いだけかも知れない)話だ。
だったらいっそのこと「在日外国人とか国内在学外国籍とかを登録する方に舵を切ってもいいよね、元々外国籍登録ってそういう目的で制定されたんだから」って話になっても不思議ではない。

プロ契約については上限額が下げられた上に枠が1つ削られたと言う話があるけれど、これって単にサラリーキャップなだけで。抜け道としてインセンティブ上限は規制対象ではない訳だ。
でもよく考えて見てね。
会社の仕事をしないで関係ないスポーツで年1000万持って行かれる訳でしょ。しかも、自社の広告としてたいして訳だって無い人。
それってさ。社長の愛人が秘書登録で年1000万持っていて週1回も出社しない状態と何ら変わらないでしょ。
自分の勤め先がそんなんで、自分の給与上がらないのに、ってなるじゃん普通。
※ちなみに税引き前額面(賞与はインセンティブ契約部分と見做した場合、月額83万)
一般企業の入社4年目から数年間、そんな金額貰えるなんて夢のような話なんだよね。
一般中規模企業(ここで言うのは資本金ので示す中小企業ではなく、経営規模としてトップ500社の下くらいの意味)でさえ、50代で月額50万行けば良い方。関連子会社なら月額35万行くかどうか(いずれも税込み)だからね。
つまり、それでも夢ないのかい? って気がする訳だ。
新入社員としてまは同期の3割増しでスタートしたとして、ほんの数年で基本給でマックス同期の8割増しくらいになる収入だよね。
しかも秋シーズンに限定して見れば夏合宿から実質5ヶ月(プレーオフ1回戦負けの場合)で新卒1年目の年収(だいたい賞与込み400万と)貰ってたら、残りの期間バイトでも派遣でもいいから稼げば、年収なんて600万行くよね。今の時代に年収600万なんてそうそういないよ。
それがアマスポーツにおけめるプロ契約って事なんよね。しかもチームスポーツでは。

つまり「なんちゃってプロ」=「スポンサー企業の契約社員で金銭が自由に設定できる状態の選手」として登録出来る現状において、根本的にプロ契約する意義って何なんだという話がすっぽり抜けているから外野と運営で距離が出来ちゃうのね。

個人的には、Xリーグ関係者の中でも意見が割れているように思うのね。
そしてその関係者(特にチーム運営・チーム主催・チームOB)の中では「ホリデープレーヤーで日本一を目指す」という一種2000年代まであった表層的アマチュアリズムこそ真理としている層が大多数で、本来その枠を受け持つべき実業団(元々製造系の実業団が少ないというもあるんだけど)が存在しないから、プロ化とか海外選手とかそういう事に拒否感が出ているのだと思う。
それを全て切り捨てるとなると、リーグ自体をプロ化してホリデープレーヤーを切り捨てるしかないんだけど、正直リーグのプロ化って失敗すると全部共倒れで、構想とか考えた時に相当経営コンサルとか銀行関係とかが相当叩いてもんで収益プロセスに道筋付けないと駄目という話で、現在のアメフト文化圏では到底無理。
だから護送船団方式にするしかんないのよ。

そこ、判ってない人が多すぎるのよ界隈。

今春の観戦予定

曜日 会場 時間 カード  対戦チーム 予定
5/3 金・祝 海老名運動公園陸上 13:00 PB  富士フイルム海老名×IBM①
5/4 富士通ST川崎 13:00 PB  富士通×東京ガス② ×
5/5 富士通ST川崎 11:00 PB  ノジマ相模原×オール三菱③ ×
第一カッター 13:00 PB  オービック×シルバースター④
5/11 胎内 14:00 Jr.PB  胎内×ブルザイズ⑤ ×
富士通ST川崎 13:30 Jr.PB  警視庁×BULLS⑥ ×
5/12 富士通ST川崎 13:30 Jr.PB  電通×三菱商事⑦
16:30 Jr.PB  パイレーツ×ブルーサンダース⑧
5/25 富士通ST川崎 13:30 PB  ②の勝者×①の勝者⑨
16:30 PB  ②の敗者×①の敗者
5/26 富士通ST川崎 10:30 PB  ③の敗者×④の敗者
13:30 PB  ③の勝者×④の勝者⑩
6/1 富士通ST川崎 13:30 Jr.PB  ⑤の勝者×⑥の勝者⑪
16:30 Jr.PB  ⑤の敗者×⑥の敗者
6/2 富士通ST川崎 13:30 Jr.PB  ⑦の勝者×⑧の勝者⑫
16:30 Jr.PB  ⑦の敗者×⑧の敗者
王子スタジアム 14:00 神戸  パナソニック×富士通
6/16 富士通ST川崎 10:30 Jr.PB  ⑪の勝者×⑫の勝者
13:30 PB  ⑨の勝者×⑩⑧の勝者

※学生対社会人(4/28富士フィルム×東大や尼崎ボウル)は除く

今年は5/5に父の納骨式兼三回忌、その後母が実家のメンテナンスと言い張るので5/10にピックアップする関係もあり、5/4と5/5はパス、5/11と5/12は母の調子を確認しつつ、になります。
また、原則隔週で実家で土日を過ごす関係で、5/25・26と6/1・2はどちらかになります。

スポンサー変更のお話

この2件についてネガティブな意見が幾つかあった。
まあよく考えて貰えば、シルバースターがアサヒビールにスポンサードして貰うようになったのはNFAが現行システム(実業団+東西社会人から東西ブロック)へ変更されるタイミング。
アサヒ飲料がスポンサーになったのはXリーグ体制になった年。

どちらも一世代(30年近く)終えているのである。
そして、どちらのチームもスポンサー企業出自では無いんだわ。

そういうチームにおいてスポンサーって10年単位で換わるモノだよ(サッカーの胸スポンサー見てみれば判る)。

その中でこれだけ長い期間、チームが自力でアピールする事無く(チームとして地域貢献などを、最近までほとんどしていない)支え続けたし、協会に社員として金銭的にも協力してくれてきた事にただただ感謝である。

※コロナ禍より少し前からやたらと両チーム地域活動を打ち出していたので、まあこうなるとは思っていた。

2024年1月21日国立霞ヶ丘陸上競技場第一試合DreamJapanBowl

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
 日本選抜 JP 10  10 
 IVYリーグ選抜 IV
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 JP 5:00   #4グラント29Yard Run  #5納所Kick
1 JP 15:00   #5納所51Yard FG   
2 IV 4:41   #97ケネディー26Yard FG  
4 IV 0:11   Safty(キャリアがエンドゾーン内でデッド)  
  日本選抜 IVY選抜
1stDown(Run-Pass-Foul) 13(9-4-0) 17(9-6-0)
ラン攻撃(ATT-Yard-TD) 36-146-1 42-174-0
パス攻撃(ATT-Comp-INT-Yard-TD) 22-12-1-122-0 28-15-1-106-0
Total(ATT-Yard) 58-268 70-280
反則(Att-Yard) 6-42 5-50
Punt(Att-Yard) 6-261 7-279
PuntRet(Att-FC-Yarrd) 6-0-14 1-1-0
KickOff(RetAtt-FC-RetYard-TD) 2-0-41-0 2-0-12-0
Fumble(Att-Lost) 0-0 2-1
攻撃時間 25分28秒 34分23秒

いや凄い結果なんです。凄い事なんです。

なんですけど……

手放しでは喜べないというか……

1つには1Q入ってすぐにゲームクロックのミスに対する対応(2秒戻す、が出来なくてかなり漠然と指試合が止まってしまった)事でなあーーーーーーーーんとなく間延びしちゃって。

その上で、外国人ばかり活躍してという意見はちょーーーーーっと置いておく。

気になったのは「層の薄さ」ね。
正直QBとして見たら荒木は羽判断が遅くてパサーとしては疑問符が付く(※パナのOLが強い上に相手守備が決して超強力では無いのでプレッシャーがかかった場面が少ない)。つまり政本と高木の次が育っていない。
WRも宜本に集中している(若手のブレナンあたりが目立つのは後半)し。
攻撃も時間的に2Qと3Qはほとんど機能していない(2Q4分半3Q2分半)ということから見ても、つまり高攻撃は「相手の気持ちが切れたトラプルに乗じて先制した1Q」だけだったと言って過言では無い。

いや2年後は惨敗するよ本当に。

それを堪えたのは守備ですよ。今回サマジーがMVP取ったし攻撃では宜本が目立ったけど、実際はDLの奮闘と、後半相手機動力に馴染んでRPOやブーツ系のプレーに果敢にプレッシャーをかけにいったLBの奮闘とか、そっちの方が魅力的だったですよはい。

逆に言うと、サマジー無双させてしまった日本選抜の攻撃バックフィールドはもっと発憤せんといかんのよ。

そういう試合でした。

その他運営についての苦言は昨年同様別途。

2024年1月3日東京ドーム第一試合77thRiceBowl

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
 富士通フロンティアーズ FF 16  
 パナソニック・インパルス PI 10
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 FF 7:18   #2ニクソン5Yard Run  #5納所Kick
2 PI 5:12   #42立川1Yard Run  #16佐伯Kick
2 FF 12:03   #5納所47Yard FG×  
2 FF 14:57   #5納所34Yard FG  
3 PI 11:19   #16佐伯36Yard FG  
4 FF 0:53   #4グラント→#11木村21Yard Pass  #5納所Kick
  富士通 パナソニック
1stDown(Run-Pass-Foul) 24(8-15-1) 14(7-7-0)
ラン攻撃(ATT-Yard-TD) 38-87-1 32-141-1
パス攻撃(ATT-Comp-INT-Yard-TD) 38-23-1-254-1 22-11-0-150-0
Total(ATT-Yard) 76-341 54-291
反則(Att-Yard) 4-20 3-25
Punt(Att-Yard) 4-157 4-214
PuntRet(Att-FC-Yarrd) 2-0-23 3-0-8
KickOff(RetAtt-FC-RetYard-TD) 2-0-37-0 1-0-17-0
Fumble(Att-Lost) 1-0 1-1
攻撃時間 35分47秒 24分13秒

ポール・ラッシュ杯 富士通#4サマジー・グラント
※観客動員20.202人 ただしハーフタイムショーの影響も多少はあるかも。

試合は、パナソニックのリターンで始まる。これをしっかり止めた富士通が返しのドライブであっさり先制した。そう、すっごくあっさり先制した。
ぶっちゃけここでかなり気楽になって見ていたのだが、2Qあたりからパナソニックの守備が色々仕掛けてきた。誰か1枚ブリッツを入れる事でプレッシャーをかける方に切り替えたのである。
これ、ゲインしているけれど手数がかかりすぎている。
逆にパナソニック攻撃は#12荒木を先発させるがどうも載らない。インターセプトから得たチャンスでTDを取るも、どうしてもドライブが出来ない。
※スタッツを見ると3rdコンバージョン成功率がパナソニックが低すぎる。

そういう意味で「いつ繰り出すのか」と思っていたパスプロドローは3Qに繰り出して、これは止められないという焦りを感じていたが、なんか同点においついてから出さなくなったんよね。
※NTが神山から宮川に変わった事が影響しているのか、数プレーで辞めてしまった。
逆に4Q 5:24の追い上げている時の敵陣7Yardでの4Thギャンブル、あれはどうだったのかという疑念が残る。
もしあれがFGだったとしたら、残り9分有るので3点差。結構富士通にはプレッシャーになったのではないかと思う。あれはそれだけ大事な局面だったんだが、富士通のハイプレスに敗れたという感じだった。

それにしても……X(旧Twitter)ひどいな

・でたらめな発言:特に「いままで横方向だったのに」とかいうデタラメ発言。国内の試合では横方向(エンドゾーンが3塁←→1塁方向)だった事は一度も無い。適当言うな。
・バックネット裏に行ったらカメラ櫓とボードが邪魔だったという発言。そもそもrtv入ってからそこは縦方向の櫓入っているし、前年も~というならそんな所座る方がおかしいし(縦方向に観たい人なのかと思ったがどうも違うっぽうし)、自由席とかありもしない券種言うし。
・富士通勝って面白くないとか言う。じゃあ学生は関学勝って面白くないと言え。そういう所だそ。

他にも結構デタラメな発言、誤解を招く発言が特に今年はひどかった。気がついたら訂正コメント入れまくって「まるでコミュニティノートみたい」とか揶揄された。
俺が突っ込むより先にみんなちゃんと突っ込んでくれ。

2023年12月10日等々力陸上競技場第一試合

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
 富士通フロンティアーズ FF 10  24 
 オービック・シーガルズ OS 17 
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 OS 4:27   #17クルカ→#5西村(有) 10Yard Pass  #96高坂Kick
1 FF 7:34   #4グラント1Yard Run  #5納所Kick
1 FF 12:54   #5納所41Yard FG  
2 OS 10:50   #96高坂44Yard FG×(Block)  
3 OS 10:18   #96高坂50Yard FG  
3 FF 13:38   #18高木→#4グラント6Yard Pass  #5納所Kick
4 OS 8:21   #29李6Yard Run  #96高坂kick
4 FF 12:43   #2ニクソン16Yar Run  #5納所Kick
  富士通 オービック
1stDown(Run-Pass-Foul) 12(5-5-2) 18(5-13-0)
ラン攻撃(ATT-Yard-TD) 22-106-2 24-98-1
パス攻撃(ATT-Comp-INT-Yard-TD) 23-19-0-180-1 40-30-0-260-1
Total(ATT-Yard) 45-286 64-358
反則(Att-Yard) 5-25 2-30
Punt(Att-Yard) 5-219 3-124
PuntRet(Att-FC-Yarrd) 2-0-8 3-0-17
KickOff(RetAtt-FC-RetYard-TD) 4-0-43-0 5-0-116-0
Fumble(Att-Lost) 1-0 1-0
攻撃時間 26分12秒 33分48秒

ぶっちゃけ、富士通ファンとしては「負ける気がしなかった」というのが本音。
それはどこで感じたかというと、2Q3:49の4th1Yard、Ball on 9Yard のスニーク失敗の時点である。
いやぶっちゃけあそこはFGで良かったのよ。どうしても攻めたければQBスニーク2発ではなく、七斗か李のブラストにすべきだったのよ。
つまりかなり「切羽詰まった感じ」になっていた訳。
次のFG失敗(ブロック)にしても、一つ前に攻めきれなかった事で中央が押し込まれる事が見えてしまった感も出ていた訳で、この2つの得点機会損失が、試合の趨勢を決めてしまったと言って過言では無い。

というのも、守備の方はまずニクソンをかなり抑えていた。
……スタッツで100Yard越えてたけど、実際には「あれ、止められている」という印象が強い(ビックゲインが1回だけで、16回キャリーしてこの値は彼らしくない)。これは特に外側のプレーが押し込まれていたという事に起因してる。
最終盤に思い切ってインサイドを突いて力業に出てTD取ったとは言え、かなり苦戦していたのは事実なのである。
さらにパスカバー。グラントに7回も、という印象があるかも知れないけれど、本来目立つ筈の柴田や小梶がこの記録である。かなりタイトなカバーをしていたし、かなり四苦八苦していた印象が強い。

その上で攻撃のスタッツも良い値を出している。今季は李がスロットにセットすることが多いけれどそれは七斗が素晴らしいからであり、ショートパスの脅威として李を生かす選択をしたからだ。この試合では思った程キャッチ出来てないが、その代わり有斗とジャマールがそうとう目立っていた。
これは決して負けていないしむしろ本来はもっとゾクゾクと富士通ファンの背筋に脅威を感じさせる無いようであったと言って良い。

だがしかし、だ。
やはり2Qの攻撃の判断ミスが、そうさせなかった。
そしてなんと言っても「得点に至るプレーの、プレー数対獲得距離の比率で、手間取っている感じが強い」というのもある。

だから、これは「社会人とクラブの差」とかそういう話では無い。明らかに戦略ミスなのである。

202311月9日富士通スタジアム川崎第二試合

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
 胎内ディアーズ TD  7  10   0  17 
 オール三菱ライオンズ ML  14  31 
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 ML  2:37   #5ギブス→#89長岡14Yard Pass  #8木村Kick
1 TD 7:37   #24川村7Yard Run  #14青木Kick
2 ML 1:34   #25中野1Yard Run  #8木村Kick
2 TD 4:49   #9加藤→#88樋之本5Yard Pass  #14青木Kick
2 TD 9:17   #14青木22Yard FG  
2 ML 11:36   #5ギブス→#7土屋7Yard Pass  #8木村Kick
3 ML  4:11   #5ギブス→#84奥瀬40Yard Pass  #8木村Kick
4 ML 1:25   #8木村25Yard FG  
  ディアーズ オール三菱
1stDown(Run-Pass-Foul) 14(9-5-0) 18(2-16-0)
ラン攻撃(ATT-Yard-TD) 23-157-1 25-80-1
パス攻撃(ATT-Comp-INT-Yard-TD) 27-12-3-158-1 28-20-2-316-3
Total(ATT-Yard) 50-315 53-396
反則(Att-Yard) 5-20 7-53
Punt(Att-Yard) 3-109 4-138
PuntRet(Att-FC-Yarrd) 3-0-41 2-0-13
KickOff(RetAtt-FC-RetYard-TD) 6-0-116-0 4-0-81-0
Fumble(Att-Lost) 1-1 0-0
攻撃時間 21分25秒 26分35秒

いやなんというかその。
今季のディアーズを象徴する試合だったなあと。
スタッツ的にそんなに差が無いんだけど、インターセプトもファンブルロストも地味に響く内容で、後半に相手がアジャストしてしまうと打つ手がなくなるのも大きいし。
何より記録のあるレシーバーにエース級の名前が無い(つまりは怪我などで層が薄い)から、現在の台所事情では厳しい試合だったのだろう。
逆にオール三菱はよく堪えた。何に堪えたのかというと、じれったさに対してである。
実際の所、前半はギブスのキープを多用したけれど、相手が食いついてくれると2Qから徐々にキープしなくなる。だが相手もしっかり食らいついてくるという中で、無理をしたくなるじれったさがあったにもかかわらず、自重した。
決して無謀な事はしなかったのが勝因だろう。

ただ、現状のデプスではかなり来季は厳しいので、何らかの対策を-特にOLの層の厚さをなんとかしないと厳しい-講じないといけないだろう。

ディアーズは、もうこれはフットボール・スタミナの問題。1試合通じて肉体的精神的かつ知略的に相手を圧倒する力が備わらないと駄目だろう。厳しいなあ。

202311月9日富士通スタジアム川崎第一試合

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
 電通キャタピラーズ DC 10 
 富士フィルム海老名ミネルヴァAFC FM 10  17 
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 DC 6:16   #7山本 20Yard FG  
2 FM 5:40   #12鈴木→#84バンデューセン 16Yard Pass  #94大野Kick
3 FM 11:46   #97大野25Yard FG×(Block)  
4 DC 3:27   #30遠藤4Yard Run  #7山本Kick
4 FM 9:43   #29山田1Yard Run  #94大野Kick
  電通 富士フイルム海老名
1stDown(Run-Pass-Foul) 9(1-7-1) 13(1-11-1)
ラン攻撃(ATT-Yard-TD) 20-51-1 21-38-1
パス攻撃(ATT-Comp-INT-Yard-TD) 26-13-1-163-0 30-17-1-227-1
Total(ATT-Yard) 46-214 51-265
反則(Att-Yard) 6-41 4-34
Punt(Att-Yard) 4-158 4-157
PuntRet(Att-FC-Yarrd) 3-1-0 4-0-25
KickOff(RetAtt-FC-RetYard-TD) 3-0-47-0 3-0-64-0
Fumble(Att-Lost) 2-1 0-0
攻撃時間 21分53秒 26分7秒

色々あって1Q最終盤から観戦。
見たところからすると、どうしても今期の富士フィルムが抱えていた弱点であるOLが相手DLに勝てない問題が出ていたようで、あっさり電通DLにやられてQBがプレッシャーに晒される事態に追い込まれていた。
ところが2Qにハイプレッシャーの裏に、桑原のアクロスが決まってから流れが一変した。ここからQBに対するプレッシャーが届きにくくなったのである。
たたみかけるようにTDとFGを奪い、試合が少しだけ富士フィルムよりに流れた。
ここで注意をせねばならないのは富士フィルムのタイムアウトの入れ方。途中スポッターが「うちこんなに積極的に使って大丈夫なのか」と呻いていたが、とにかく守備で「ここぞ」という所でタイムアウトを入れて、恐らく普通ならドライブされても次のダウンに対処する可能性に賭けるところを、乾坤一擲の守備で止めてしまった所だ。
そこが電通との大きな違いになった。

無論電通が無策だった訳では無く、4Qにハイプレッシャーから無理投げを誘って敵陣深くでのインターセプトに結びつけ、とこで得た攻撃権をTDに結びつけたのだから。
しかしそれで揺るがなかった富士フィルムの胆力が上回ったというところだろう。
また電通は要所での反則が頂けなかった。相当荒いシーンがあったので注意して欲しい。

ともあれ、両チームともにベースであるラン攻撃を封じられた中でどれだけ辛抱強く自分たちのスタイルを通したかという所がキモだったように思う。

あとさすがに、ゲームクロックとプレークロックの不具合で時間が無駄に流れたのは勘弁して欲しかった(ゲームクロックは審判員さんの操作ミスもあったのかね?)

2023年11月26日富士通スタジアム川崎第一試合

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
 オール三菱ライオンズ ML 10  24 
 PentaOcanパイレーツ MP
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 ML 4:53   #5ギブス 3Yard Run  #8木村Kick
1 MP 12:00   #47水村 37Yard FG×  
2 ML 4:33   #8木村 43Yard FG×(Block)  
2 MP 10:48   #23渡邉 46Yard FG×   
3 ML 10:35   #5ギブス→#18多田 17Yard Paqss  #8木村Kick
4 ML 4:45   #8木村19Yard FG  
4 ML 11;26   #5キブス→#89長岡11Yard Pass  #8木村Kick
  オール三菱 パイレーツ
1stDown(Run-Pass-Foul) 16(6-9-1) 8(5-2-1)
ラン攻撃(ATT-Yard-TD) 30-136-1 21-51-0
パス攻撃(ATT-Comp-INT-Yard-TD) 18-14-0-186-2 21-9-1-64-0
Total(ATT-Yard) 48-322 42-115
反則(Att-Yard) 4-15 4-25
Punt(Att-Yard) 1-33 3-103
PuntRet(Att-FC-Yarrd) 1-0-2 2-0-1
KickOff(RetAtt-FC-RetYard-TD) 1-0-33-0 5-0-83-0
Fumble(Att-Lost) 1-1 0-0
攻撃時間 26分56秒 21分4秒

平たく言うと「西澤の一人負け」な試合でした。
両者強固な守備を持つ(実は失点はエリア3位/X1全体でも6位のパイレーツとその一つ下のオール三菱)為に徹底した守備戦になるかと思ったら、4Q出だしまでそういう試合だった。
※最後のTDは、パイレーツ側が時間を流せば発生しなかった。タイムアウトを取ったことでTDプレーに切り替えたもの。つまり取るべき時に得点していれば点差は17-10だった可能性が残る。

でだ。今季のパイレーツは春先に#3柴田という凄い選手が入った事でランに軸が出来た、と思って見ていたのだが、途中からキャリー数が激減してしまった。怪我とか色々あったんだろうという予想はつくのだが(ツープラトン組んでいた草野が安定して良かったから目立たなかった)、西澤のパスが不安定で……
多分「自分でなんとかしなくては」と指先に力が入りすぎているのか、やたらボールがお辞儀をしたりターンボールだったりしていて、とにかくレシーバーとの呼吸が合ってなかった。
そういう意味で「西澤の一人負け」という小表現を使った。

逆にギブスは相当辛抱強くプレーしたと思う。とにかくリードしていたという事が心理的に有利に作用していたのか、負けたときによくある「責任感強く自分で何とかしよう」という動きが少なく、またRBを適切に使って負荷を軽くして来た。
その結果、追加点を取ってからぐっと楽になった感じがした。

ともあれ、パイレーツは殻を破れなかった。得点力不足という事をキャプテンが言っていたが、多分そこじゃない。攻撃の厚みみたいなものが足りなかったのだと思う。
勿体ないチームだと思う。
どうも「守備が安定すると攻撃が出ない」「攻撃がはまっているときは守備が出される」を繰り返しているような10年間だと思う。
そういう意味では継続性の問題とも言えるだろう。

ライオンズは、この決して厚くない選手層でよくここまで来たと思う。

2023年11月25日富士通スタジアム川崎第一試合

 

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
 富士ゼロックス海老名ミネルヴアAFC FM 14  24 
 警視庁イーグルス KE 14 
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 FM  5:10   #94大野43Yard FG×(Block)  
1 FM 7:01   #12鈴木→#3安達 25Yard Pass  #94大野Kick
2 FM 3:05   #3安達 48Yard Punt.Ret  #94大野Kick
2 FM 9:03   #12鈴木→#22桑原 47Yard Pass  #94大野Kick
2 KE 12:00   #19齋藤→#15恒吉5Yard Pass  #3長洲Kick
3 FM 10:50   #94大野 31Yard FG  
4 KE 6:51   #19齋藤→#15恒吉9Yard Pass  #3長洲Kick
  富士フイルム海老名 警視庁
1stDown(Run-Pass-Foul) 9(2-7-0) 13(4-9-0)
ラン攻撃(ATT-Yard-TD) 18-25-0 28-81-0
パス攻撃(ATT-Comp-INT-Yard-TD) 23-14-0-181-2 33-15-1-140-2
Total(ATT-Yard) 41-206 61-221
反則(Att-Yard) 4-22 4-10
Punt(Att-Yard) 5-157 3-100
PuntRet(Att-FC-Yarrd) 3-0-48 3-0-7
KickOff(RetAtt-FC-RetYard-TD) 2-0-14-0 5-0-134-0
Fumble(Att-Lost) 0-0 1-1
攻撃時間 22分31秒 25分29秒

いつも後半にエンジンがかかって相手を圧倒する警視庁にとって、この日の前半3TD奪われたのはダメージが大きかった。
そして、ギャンプルの仕掛け時が悪すぎた感じもする。

結局警視庁の失点は
・ファンブルロスト→パスでTD
・パントが短かった→パントリターンTD
・インターセプト→CB千切られてパスでTD
・パントが少し短くて警視庁陣からスタート→FG
と、なんかのミスが絡んで流れが変わってしまった点にあるのと、その潮目を逃さずしっかり攻めきった富士フィルムのしたたかさ+勝負強さにある。
警視庁は
・1Q敵陣のパントフェイクランが失敗して4thギャンブル失敗
→返しのドライブを凌ぐも、その次の攻撃のパントでリターンTD
・4Q敵陣5Yardからのギャンブル失敗→ただしこの返しの攻撃のパントが短くて、警視庁は次の攻撃でTD
という2つのギャンブルの仕掛け時に疑問が残るが、この日の齋藤の出来とラインの強度(多分オール三菱戦での負傷が引きずっていた可能性大)に問題があったと言えるし、逆に富士フィルム守備が凄く仕上がっていた事も意味している。

つまりは双方持ち味を存分に出し切って戦った好ゲームだったという事である。