2025年9月14日富士通スタジアム川崎第一試合

 

  1Q 2Q 3Q 4Q Total 
 富士通フロンティアーズ FF 14  28 
 ノジマ相模原ライズ SR 12  29 
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 FF 8:09  #21三宅1Yard Run   #5納所Kick
1 SR 9:49  #6パランデック55Yard Run   #7竹内Kick
2 FF 1:48  #18高木→#11木村3Yard Pass   #5納所Kick
2 SR 6:02  #7竹内22Yard FG   
2 FF 8:22  #18高木→#85松井24Yard Pass   #5納所Kick
3 SR 1:58  #6パランデック→#19カニンガム30Yard Pass   #7竹内Kick
3 SR 11:54  #7竹内46Yard FG×    
4 FF 4:31  #2ニクソン13Yard Run   #5納所Kick
4 SR 7:56  #6パランデック→#9宜本29Yard Pass   #6パランデック→Pass×
4 SR 11:12  #6パランデック→#19カニンガム6Yard Pass   #28吉澤Run×
4 FF 12:00  #5納所53Yard FG×    
  富士通 ノジマ相模原
1stDown(Run-Pass-Foul) 22(2-16-4) 21(8-12-1)
ラン攻撃(ATT-Yard-TD) 17-44-2 24-176-1
パス攻撃(ATT-Comp-INT-Yard-TD) 34-28-1-285-2 38-31-0-240-3
Total(ATT-Yard) 51-329 62-416
反則(Att-Yard) 4-50 7-71
Punt(Att-Yard) 1-66 2-83
PuntRet(Att-Yarrd-TD) 0-0-0 0-0-0
KickOff(RetAtt-FC-RetYard-TD) 2-0-27-0 0-0-0-0
Fumble(Att-Lost) 1-1 1-1
攻撃時間 24分15秒 23分45秒

 

表現は悪いが「運も実力のうち」というか何というか。
いやこれは
「結果を左右したのがオンサイドキックの、ある意味ラッキーバウンドにしっかり対処したライズがすごい」
という話であって、そこまでに至る拮抗した試合とフィニッシュしきった実力あってのことなので、そこは間違えないようにしなくてはいけない。

特にこの試合においてはパランデックがカニンガムと宜本というスーパーレシーバーによって富士通守備(フロントのマシスと宮川がベンチ入りしてなかったとはいえ)を拡散し、そこにRBへのパスをからめて止まらない攻撃を演出した事が大きい。
いや去年なんか特に「投げきれない時がある」「レシーバーを見てしまう」「ラッシュに弱い」といった欠点を持っていたんだけど、特にカニンガムの呼吸がぴったりになった事で非常に小気味よい展開をした事が最大要因。

翻って富士通は、ニクソン無双が無かった(年齢的なものか?)り、OLが少し世代交代に入ったのかライズのフロントにコントロールされて、特に#5田中が自由に動けていて、これは相当研究されたなという(研究したライズを褒めるべきだが)印象で、ランを出す為のパス狙いなのか手詰まりでパスハッピーになったのかは不明だが、例年の富士通と比べていささかバランスが悪い。

それにしてもやっぱりこの試合は「ライズの4Qのオンサイドにつながる一連の攻撃と、オンサイドを決めてから攻めきる一連の攻撃」という実力と、「あのカバーに行った富士通の選手の前で大きく跳ね上がったオンサイドキックと、あたかもわかっていたかのように走り込んでキャッチしたカニンガム」という、殆ど計算された奇跡のようなプレーのコンビネーションが生み出した結果なんだよね。

 

2025年9月3日横浜スタジアム第一試合

  1Q 2Q 3Q 4Q Total 
 東京ガス・クリエイターズ TC 13  34 
 IBM BigBlue IB
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 TC 3:14  #16徳島10Yard Run   #7高橋Kick×
1 TC 4:56  #4谷口→#ホッブス13Yard Pass   #7高橋Kick
1 IB 11:24  #11福岡22Yard FG    
2 TC 2:42  #10松本29Yard Run   #7高橋Kick
3 TC 2:34  #16徳島5Yard Run   #7高橋kick
4 IB 2:25  #10水嶋→#84近江30Yard Pass   #10水嶋→Pass×
2 TC 5:08  #16徳島7Yard Run   #7高橋Kick
  東京ガス IBM
1stDown(Run-Pass-Foul) 11(6-4-1) 19(12-7-0)
ラン攻撃(ATT-Yard-TD) 27-138-4 27-217-0
パス攻撃(ATT-Comp-INT-Yard-TD) 20-14-0-174-1 36-20-1-152-1
Total(ATT-Yard) 47-312 63-369
反則(Att-Yard) 4-20 5-50
Punt(Att-Yard) 4-141 2-29
PuntRet(Att-Yarrd-TD) 2-31-0 3-14-0
KickOff(RetAtt-FC-RetYard-TD) 3-0-52-0 6-0-149-0
Fumble(Att-Lost) 0-0 1-1
攻撃時間 24分39秒 23分21秒

 

うんまあ、出だしで躓いたIBMが、詰めのところでミスって大惨事に至ったという試合です。
最初のパントブロックなんて論外だし、続けてファンブルロスト。どっちも失点につながり大ダメージ。

東京ガスはルーキーの#4谷口が、プレッシャーのかかる(相手守備フロントに対してサイズ的にもスキル的にも一段劣るOLの元で)中で切れの良いタイミングパスを通して前進するし、ショートヤード専用で出てきた#16徳島のオプションカウンターにIBM守備が反応しきれず(バック団の森分と星野に気を取られすぎている)

スタッツを見てもらえばわかるけれど、IBMの攻撃が劣っていたわけでは決してなくて、特に政本のハイテンポ攻撃そのものは非常に見応えがあったんだけれど、それ以上に2Q以降6回のドライブ中にギャンブル失敗4回インターセプト1回(驚くべき事に、この返しの東京ガスの攻撃はパント4回前半終了1回で、得点していない!)というのはいただけなくて、少なくとも攻守ベンチ共に「かみ合っていない」状態だったといえる。
それと同時に、自陣に入り込まれてからの守備に圧巻の仕上がりを見せた東京ガス守備は見事というほかなかった。
問題はスタミナなんだよな。

2025年8月31日富士通スタジアム川崎第一試合

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
 ノジマ相模原ライズ SR 14  10  10  41 
 OrientalBioシルバースター SS 14  17 
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 SR 3:56  #6パランデック→#85小林22Yard Pass   #7竹内kick
1 SR 4:08  #6パランデック→#19カニンガム29Yard Pass   #7竹内Kick
2 SR 2:23  #28吉澤3Yard Run   #7竹内Kick
2 SS 6:05  #4梅垣31Yard FG    
3 SR 1:44  #6パランデック→#19カニンガム61Yard Pass   #7竹内Kick
3 SR 8:26  #7竹内21Yard FG    
4 SR 5:14  #7竹内40Yard FG    
4 SS 7:31  #15佐々木→#81佐藤29Yard Pass   #4梅垣Kick
4 SR 10:42  #26瀬戸山4yARD Run   #37佐藤Kick
4 SS 11:44  #15佐々木→#81佐藤29Yard Pass   #4梅垣Kick
  ノジマ相模原 OrientalBio
1stDown(Run-Pass-Foul) 25(11-13-1) 14(4-10-0)
ラン攻撃(ATT-Yard-TD) 36-198-2 21-42-0
パス攻撃(ATT-Comp-INT-Yard-TD) 28-20-0-245-3 32-19-0-203-2
Total(ATT-Yard) 64-443 53-245
反則(Att-Yard) 3-15 6-27
Punt(Att-Yard) 2-73 6-277
PuntRet(Att-Yarrd-TD) 2-19-0 1-0-0
KickOff(RetAtt-FC-RetYard-TD) 2-0-17-0 1-0-12-0
Fumble(Att-Lost) 1-0 1-1
攻撃時間 27分5秒 20分55秒

まああれだけぺけったで大口たたいて見栄切ったアーリーは暫くアメフト周りで羽津健資ない方がいいだろうなあ。で、HCの岡さんもご苦労様というか何というか。

まずリターンを取ったシルバースターはいきなり春から参加していた(シルバースターにしては珍しい)アイソムが、Aギャップから入って着た守備選手に、為す術なくサック。しかもこのドライブはあっさりパント。そこをリズムよくせめたライズが先制。
次の攻撃最初のプレーでヒッチパスからのサイドスクリーンでタックル食らったキャリアがファンブルしてロスト。

もうここで試合の大勢が決してしまった感があった。
結局奇数Qにアイソム、偶数Qに佐々木がプレーしたが、佐々木の方が輝いてしまったのはチームディレクターが胃の痛い所だろう。

というか、春先からライズLB団が調子が良い。ここに引っ張られるようにDLがプレッシャーをかけてDBの負担を軽くしているのが良くわかる。
次節の富士通戦が楽しみである。

シルバースターは次節、前年も苦戦していた富士フイルム。楽しみなんだけど……どうして同日別会場開催にしてくれてんねん!どっちも現場で見たいじゃないかもう!

2025年8月29日秩父宮ラグビー場第一試合

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
富士通フロンティアーズ FF 7 14 14 2 37
富士フイルムミネルヴァAFC FM 0 0 0 0 0
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 FF 6:30  #18高木→#10グラント8Yard Pass   #5納所Kick
1 FF 10:47  #5納所52Yard FG×    
2 FF 3:16  #18高木→#89福井6Yard Pass   #5納所Kick
2 FF 11:30  #2ニクソン1Yard Run   #5納所kick
3 FF 2:59  #18高木→#10グラント21Yard Pass   #5納所Kick
3 FF 12:00  #香川34Yard Run   #5納所Kick
4 FF 6;45  Safty(エンドゾーン内でのファンブルをリカバー) 
  富士通 富士フイルム海老名
1stDown(Run-Pass-Foul) 17(8-9-0) 6(3-2-1)
ラン攻撃(ATT-Yard-TD) 31-197-2 25-8-0
パス攻撃(ATT-Comp-INT-Yard-TD) 18-14-1-168-3 16-8-2-62-0
Total(ATT-Yard) 49-365 41-70
反則(Att-Yard) 3-30 2-10
Punt(Att-Yard) 1-53 5-164
PuntRet(Att-Yarrd-TD) 3-22-0 0-0-0
KickOff(RetAtt-FC-RetYard-TD) 2-0-37-0 1-0-14-0
Fumble(Att-Lost) 2-1 1-1
攻撃時間 26分28秒 21分32秒

過去初めての秩父宮開催、という事で協会が相当力を入れていたのと、富士フイルムが平日ナイター初体験という事で動員かけまくったおかげで7000人強の集客となった訳で。お隣の神宮球場の5回の花火とかイベントは山ほどあったまですが……

正直、富士通側に物足りなさを感じさせる程度に富士ゼロックスの守備がよく出来ていたと思う。
思ったほどニクソン無双も出てないし、高木のパス獲得ヤードも思ったほどではないし。
逆に攻撃は「まあ関口さんだしなあ」というか。
基本的に富士フイルムのOLはさして強くない(あり体に言うと「X1では下から数えた方がいいくらいに弱い」)上に強力なブロック・ワンチェックが出来るTE/SBが不在(今季オービックから森が復帰しているが)なのに、やたらオープンに回したがる。RBでその役目が厳しいからQBを動かしてキープで距離を稼ごう(RPOのつもりなんだろうけど)するけど、まあこの力量差ではロスタックルされるよね、と。
本当は「出なくてもいいから中央突っ込ませる」を入れないと効果ないのに、やたら外に固執しているというかなんというか。
※4Qに出てきたQB吉田とRB大迫の関係で、大迫が中央突いて吉田がキープ、みたいな方が良いと思うのよ。

逆に富士通は「世代交代の端境期が、なんとか破綻せずにここまで持ってきた」感じがすごく強くて。この後攻撃・守備のマンネリ化が出なければいいのだが、という気がする。

Xリーグプレミアについての私見

かなり否定的でネガティブな事を並べます。

正直協会理事の人事見ていていやな予感はしていたんだ。
渡部さんの後並河さんって、オービック(リクルート)閥なんよ。そこに西村さんと山谷さんという元アメフト関係(その後スポーツビジネスの現場に出ている。山谷さんはバスケ協会から茨城ロボッツを経てリーグワンの静岡(ヤマハ)、西村さんは滋賀レイクスから茨城ロボッツ)の外部理事入れたんで、近々プロ化に向けてのワーキンググループを立ち上げるかと思ったら!

プレミア化の是非はおいておくとして、まず悪手なのは「改革への発表から実施までの時間が異様に短い」という事。
Jリーグがプロリーグ化を施策として公表してから実施まで10年間かけていて、その間に選手のプロ契約化を浸透させた。
同様の施策を取ったBリーグは決定から実施まで5年開けている。
似たような施策のリーグワンやリーグHでも3年。
※ただしリーグHは施策発表後にすったもんだあって推進していたチェアマンが日本協会と揉めて一度退任したと記憶している。リーグワンに至ってはチーム運営に対して従来のアマチュア思考と実業団思考が残ったまま開幕直前にトップリーグから降格したチームの解散だとか、ここへ来てNECの撤退騒動とか問題がゴロゴロ発生している。

恐らく内部で十分な検討をしてその上での施策発表なのだろうが、審査完了から公示されても「そりゃねーよ」というスポンサーが出ても文句は言えないだろう。

実はXプレミアの目玉である「春秋一気通貫シーズン」などは、別にプレミア化せずにも遂行可能な施策である(X1スーパーだけ実施すればいい)。プロ選手や外国人選手の問題に至ってはそこで運営を差別化するならプレミア化しなくても出来る。
実業団チームと実質プロチームが上位を寡占している事に対する対応として、事業規模として運営資金の下限を設けた事は、完全に失敗だったと思っている。

というのも、基本的に「それはもっとチームに運営というものに目を向けさせてから」すべきだからであって、初っぱなからそこそこ高額な枠を設定してしまった為に参加チームが限られてしまった上にメンバー固定リーグとなってしまったので、「弱いチームが危機感を持って運営する」という事ができなくなり、おそらく下位低迷したチームは抜け出せないし中位低迷したチームはぬるま湯につかった状態になる。
これは初期Jリーグがそうだった。降格ルールが出来るまでどんなに弱くても「優勝狙います」言って、降格ルールが出来てから「いや残留が……」という事例があったのは有名だ。

一応リーグ固定(入れ替え戦をしないで、チームのエクスパションを主軸にする)というのは北米スポーツの一つの形態だが、それ故になにかあるとリーグ自体がぽしゃる。
日本で言うとJHL(日本リーグが廃部が相次ぎ、4チームになってしまった事でロシア極東(現在は不参加)と韓国のチームを組み入れて試合数を担保させた)がそう。

※ただ、このところX1エリアとX2の間で、昇格意志なしというチームが上位に来る事が続いたので、少なくともX1スーパー相当とX1エリア相当での入替戦のみに力点を置くべきだ。

これから経済状況によってはボロボロとチームが脱落してまう。そうなったときにどうするのかビジョンがまるで語られていない。単に「昔みたいになチームを吸い上げて1部リーグを維持する、はしない」という意思表示しただけで、弱体化したチームを切り離す・入れ替える制度がない現状のプレミア案は「小さい島でやる焼き畑農業」のような危険すらある。

まずプレミア化に移行する為に実施しなくてはならないのは以下の通りだ

  • 登録選手を現行の63名から50名に削減。かつ練習生の規模は5人までとする。
  • ベンチ入り選手は43名とする。
  • シーズンは4~6月と9~12月。それぞれに選手登録を実施する(入替・移籍は春期内・秋期内は不可)。
  • 海外リーグとの重複契約は不可。春期または秋期のどちらかに海外挑戦する事は出来るが、当該期間に帰国しても登録できない(春はEFL/秋はXというのは可能)
  • 各チーム「ホームスタジアム」を持ち、春期と秋期それぞれで2試合を主催する。あくまで主催試合についての収支はチーム内で完結させること(リーグからは暖簾代のみ)
  • 登録可能なチームスタッフはコーチ10人トレーナー+スタッフ12人
  • 外国籍選手は「日本協会加盟の大学・大学校チームに3年以上所属して、当該学校の学位を取得したもの」は日本人扱い。高校はカウントしない。
  • X1エリアは廃止し、X2として改組。東と西でチーム数が違ってもよいので、東西でリーグ戦と東西交流戦(2試合)を実施。
  • 現X2以下は「関東社会人」「関西社会人」として独自運営する

上記で3年間運営して事業規模を決定すればよかったのである。少なくとも「事業規模2億」という高めの振れ幅にならなかったはずだ。

11チームで、隔週で、サマーブレイクがあるようなリーグは、単純に「間延び」して興味が維持できないと思う。プレーヤーファーストである限り隔週はやむを得ないという意見はあるが、ぶっちゃけ3週2試合ペースで消化して、「春で上下を切り分けて、秋で2回戦制をする」とかそういう緊張感のあるリーグにしないと、恐らく「やっぱり無理でした。東西でブロック戦やって東西交流戦しておしまい」に収斂してしまう。

従って、現時点で「プレミア」に絞ってしまったのは下策だと思う。5年10年かけて周辺スポンサーに認知を広げつつ、商圏の確立(少なくとも神奈川のチームは近すぎる)など商業的に必要な事の足固めを始める事が必要なのではないか。それは「プレミア化の前」であって、先にプレミア化してしまったのは悪手でしかないと思う。

まあ恐らく、3年持たずに元に回帰すると思ってるけど。

相模原市新スタジアム問題(市側が門前払いした件)についての考察

ノジマ相模原ライズの新本拠地になるかもしれなかった相模原北口駅前の旧米軍施設返還後のスタジアム事業について、2025年5月に相模原市が実質門前払いした件で、未だX(旧Twitter 以下「ぺけった」)でスタジアムについてろ喧々諤々が続いているので、触れておきたい。

上記リンクはSC相模原が公開した「提出案」である。

でね。これ致命的な齟齬があるのね。
相模原市は公募の時点からずっと「民設民営」「市が施設等のために支援したり負担したりする事はない」といっているのに、「市に寄贈する」っていうダメダメな言葉が燦然と輝いている訳ですよ。
ちなみに建設して市に寄贈して指定管理者として業者(ここでは主たる利用者であるプロ球団)が運営するというスキームはここ最近(特に吹田スタジアム以降)の流行なんだけど、これは市の考え方相容れない。

どういう事かというと、まず相模原市という場所の特性がある。

  • 市内に本店登記されている大規模事業所(法人税の収入)がない。なお法人市民税は工業団地の工場から得られるが、吹田・広島・長崎とは比較にならない小ささ。
  • 相模原市に昼間流入する労働者人口が少ない。基本、東京都心・横浜川崎の沿岸部・八王子豊田立川あたりに出てしまうため、市内消費が少ない。
  • 少なくとも電車で1~1.5時間で新幹線(東京・新横浜)や羽田(京急の第一・第二ターミナル)にたどり着けてしまうので、日曜日昼間の試合だと(例えば15時始まり17時終わりで相模原駅から直接乗る場合で行けば)早朝出発・帰りは19時台発の新幹線・飛行機で帰宅できる可能性が非常に高い。
  • 同様の理由で宿泊施設の多い横浜・新横浜、八王子、府中付近まで簡単に移動できる為、平日の稼働率が低いホテルなど必要ない。
  • なまじ政令指定都市にしているが、平成の大合併で津久井郡を取り込んだ事で公共事業(交通インフラや社会インフラ)の負担が高くなり、有り体に言えば「資金不足」である。
  • 地域的に言って町田とカリバニズム(市場の取り合い)を起こしている。

と、結構このプランに対して「相当に分が悪い条件がそろっている」事が見て取れる。
つまり、このプランでは相模原市財政に対して「ほぼメリットがない」のである。

そして「市に寄贈する」ということは「固定資産税は市が持つ」ことになる。まあ実際市の施設に固定資産税はかからないだろうが、民間施設からであれば徴収できる固定資産税を「ゼロ」にしてまで保持するメリットがあるか、という至極当然の議論が発生する訳である。

さらにここで面倒くさいのが、長崎と広島の存在だ。
どちらも勘違いしているサッカーファンが多いので注意が必要だが、広島の場合は「都市計画の中でサッカー場を含む大規模施設で、球技未使用時でも収益を上げられる仕組」と「その仕組みに合致した市場・要望が存在した」という事実、長崎の場合は「大規模商業施設の中核にスタジアムを据えることでトータルとして収益を計上する」仕組みであり、どちらも「商圏として需要」があるという事を押さえておかねばならない。
平たく言うと、横浜・海老名・川崎・八王子・多摩センター・調布・立川立飛にすでにコンサートホールはある訳で、長崎のようなアリーナを併設する必要はない。
また、広島のように学会を年に何度も招致するような主催もない(これも東京都・神奈川県には適した会場が複数ある)。そんな中であのプランで財政出動なしで運営できるとでも?と思ってしまう。

さらに言うと、だ。土日開催のリーグ戦で3千人に届かない集客のチームが、市場調査してどれだ集客を安定して維持できるかという問題がある。しかも、J3でも中位低迷中。
確かにJ2やJ1に上がれば集客は上がるだろうけれど、既に横浜FM、町田ゼルビア、FC東京、ヴェルディと市場を食い合っている中でそれを望むか?である。
この場合今治やいわきのように「そこに目を向かせる為のメソッド」がある訳でもない(今治は愛媛FCと商圏が重なっている)。

それでいながらサガミスタ(SC相模原の熱狂的な支持者)は「○○の試合で○○万人入ったのだから、スタジアムを反故にしたせいでそのポテンシャルを無視して機会を放棄した」とか言うし「スタジアムは公共施設だからに赤字でいい」とか謎な言い訳ばかりしている。
平たく言えば「地元市民にさえ注目してもらえる努力が出来てないチーム」なのよ。ギオンスタジアム併用している団体でノジマステラ以外はなんとも「乗っかってみた」系(ダイナボアーズとライズは厳密に「ホームスタジアム」制度を採用していないので、こだわっていないっぽい)だし。
結果的にSC相模原のメインスポンサーたるDeNAが海老名・厚木移転をぶちあげたが海老名市からはしごを外されてしまっている。つまり「その程度」という話なのだ。

結局、相模原に関してはギオンスタジアムの公金投入スキーム(廃棄物処理施設の補填としての運動施設整備:このスキームは1970~2000年頃に全国で実施された都市型産業廃棄物処理施設の誘致とその補填的な動きである)の都合があるのでギオンスタジアムを再整備するしか道がなく、従って道路状況の改善と駐車施設の拡充、かつスタジアムのJ2規格への改修が最善という話になる。

なお、公共施設として自治体が整備しろとか色々言う向きがあるが、「絶対にそれでなくてはならない」という理由はない(アメリカの主な競技場の大半は大学の保有物)し、民設民営であっていけない理由はない。
また、公営は赤字でいいとかいう馬鹿理論はやめておけ。独立採算であったとしても予算時に設定された以上の公金投入は認められていない。
※最初から事業計画で建てた運営費に対する収入に、公金が設定される場合、議会承認があればそれは「赤字」とは言わない。それが「事業運営規模の1~2割である事が望ましい」とは言えど、資金ショートしたから追加投入とか最初から半額以上の収入が公金とか言われたら、地元が怒っていいという話である。

従って相模原市の選択は間違ってはいないし、まず本拠地にしているチームが自分たちで顧客開拓
・顧客維持をする努力をする事が大事なのではないかと。
今回の案は結局「なんか場所が出来るし、余所でやってる事のまねして提出すれば通るだろうて」という程度だったという事だと思う。
同時期に建設が決まった山形(天童)や福島、既に動いているいわき、出来上がった今治に比べると、地元(商工会議所や青年会)とのコミュニケーションが足りなかったと言わざるを得ない。勝手に盛り上がって勝手にコケて、勝手にオラついているだけなのだ。

都市としての状態の認識が全く出来ていない現状、果たして本当に必要とされているのか疑問である。

「日本大学有志の会」加盟問題について

これについて決定事項なのであまりほじくり返すのはどうかという気もするのだが、アメフト関係を謳っている以上遅れてでも取り上げざるを得ない。

今回、連盟が取るべき選択肢は大きく分けて
①参加を認めない
②規定通り「最下部に準加盟」から
③実力を査定してか2部以上のどこかから
④廃部の背景(大学が突然運営放棄をした)を鑑みて、「休部」と同等の扱いをして2年活動していなかったとして自動降格2回として2部から
⑤実力を配慮してBIG8から
があった訳だが、結論として「表現は③だが実態は④」という決着だった。

まあこれとて連盟内部で紛糾したという話は漏れ伝わっているし、未だ「参加を認めるべきではない」論があるのも理解はする。
その中でこの着地点で妥協した連盟執行部の並大抵ではない尽力には頭が下がる思い出ある。

ではあるが……本当にこれでよかったのかというと、どうも。据わりが悪すぎる。

以下個人的な意見だが、「しっくりくる」案を考えた。

Step1 2025シーズンは「準加盟」とする。従って公式記録は残らない。
Step2 2025シーズンは実力査定シーズンとしてBig8登録チームと8試合を実施する。
Step3 シーズン最終節の順位順列は「日大戦を含んだ」結果とする。
Strp4 この結果順列上位2位までにいた場合はチャレンジマッチ出場。
    なお順列で日大が8位以下の場合は自動降格、残った順位順列で7位8位相当が入替戦
    日大が入替戦に該当しない場合、9位が自動降格で7位8位相当が入替戦
Step5 翌年から昇降格後の結果を準用して加盟とする

まずStep2から説明するが、「学校事情で休部相当」と見なした場合、休部した期の最後に所属していたカテゴリの1つ下(新年度でカウントした休部の年度数下に落ちる)から再開する、という考え方である(この場合、廃部届けを出した時が12月なので、Top8在籍とみなして、その1つしたBig8から)。
ただし実力査定シーズンとして公式戦にはしないので、原則公式記録には残らないし翌年のBig8の順位順列には影響しない(これがStep1の理由)
よってシーズンの結果Big8に残留した場合の2026年の順位順列は8位となる。

よく復帰決定前に「2部とか3部とかだと対戦相手が壊れる」とか「対戦相手が棄権する」とか謎の言い分を吐き出した輩がいたが、そういうのも含めて黙らせるにはこれが一番いい方法だと思っている。

この方法は「廃部・休部から復帰する場合の、すべてのチームにおいてシステマティックに準用できる」理屈になる。

もしこれなら以下の騒動も発生しなかったと思う。


この騒動の最悪なのは、シーズン開幕直前に仲裁希望を出したことで、覆っても対応不可能(つまり訴えの利益がない)という点。
もともと彼は高校時代(日大三高らしい)の事を考えると、日大に進学しなくてもよかった訳で(以前篠竹さんともめて推薦が消えた時期に他大学とのチャンネルが出来ていたし、現在も東西の有力大学に推薦入学している)、そこからわざわざ日大を選んだという事は相当強い意志があったのだろうけれど。
でも申し訳ないが「新興カルト宗教不死鳥団の二世信者」みたいに見えてしまったのと、こういう人は就職しても「俺サイコー」で完結して周囲に迷惑をかけるだろうし、そして来年下級生に厄介者扱いされる可能性が高くて、捨て身の自爆攻撃がハイリスクハイリターンで終わってしまった感が強い。
そういう意味で、今回の再加盟は少し問題がある対応だったように思うのである。

2025年6月14日富士通スタジアム川崎第一試合PerlBowl

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
ノジマ相模原ライズ   0 3 15 10 28
オービック・シーガルズ OS 10 14 0 10 34
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 SR 2:59  #7竹内47Yrd FG×    
1 OS 3:36  #12山﨑30Yard FG    
1 OS 9:17  #21長尾14Yard Run   #12山﨑Kick
2 OS 5:23  #3ホリー→#34廣長19Yrd Pass   #12山﨑Kick
2 OS 10:06  #3ホリー→#18渡邊70Yard Pass   #12山﨑kick
2 SR 11:45  #7竹内#35Yard FG    
3 SR 6:06  #6パランデック→#28吉澤2Yrd Pass   #7竹内Kick
3 SR 10:35  #6パランデック→#19カニンガム19Yard Pass   #23伊藤→#99レッドワインPass
4 OS 0:37  #29島田16UYard Run   #12山﨑kick
4 SR 4:59  #6パランデック→#28吉澤4Yard Pass   #7竹内Kick
4 OS 10:05  #12山﨑25Yard FG    
4 SR 11:20  #37佐藤34Yard FG    
  ノジマ相模原 オービック
1stDown(Run-Pass-Foul) 25(3-20-2) 16(3-10-3)
ラン攻撃(ATT-Yard-TD) 26-42-0 19-25-2
パス攻撃(ATT-Comp-INT-Yard-TD) 53-37-1-400-3 30-17–338-2
Total(ATT-Yard) 79-442 49-363
反則(Att-Yard) 6-67 6-48
Punt(Att-Yard) 5-163 4-175
PuntRet(Att-Yarrd-TD) 3-9-0 2-18-0
KickOff(RetAtt-FC-RetYard-TD) 0-0-0-0 3-0-25-0
Fumble(Att-Lost) 0-0 0-0
攻撃時間 29分37秒 18分23秒

2025年5月25日富士通スタジアム川崎第二試合

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
オービック・シーガルズ OS 6 0 7 7 20
東京ガス・クリエイターズ TC 0 3 0 0 3
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 OS 7:15  #32西村14Yard Run   #14勝見Run×
2 TC 11:32  #89白本50YardFG    
3 OS 6:44  #15小林→#81佐久間4Yrd Pass   #12山﨑Kick
4 OS 0:10  #15小林→#85ハフ33Yard Pss   #12山﨑Kick
4 OS 4:19  #12山﨑37Yard FG×    
  オービック 東京ガス
1stDown(Run-Pass-Foul) 19(9-9-1) 10(4-5-1)
ラン攻撃(ATT-Yard-TD) 32-92-1 14-21-0
パス攻撃(ATT-Comp-INT-Yard-TD) 28-23-1-269-2 37-21-1-122-0
Total(ATT-Yard) 60-361 51-143
反則(Att-Yard) 3-15 2-20
Punt(Att-Yard) 2-70 7-282
PuntRet(Att-Yarrd-TD) 4-60- 2-3-0
KickOff(RetAtt-FC-RetYard-TD) 2-0-79-0 2-0-38-0
Fumble(Att-Lost) 1-1 1-0
攻撃時間 23分34秒 24分26秒

2025年5月25日富士通スタジアム川崎第一試合

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
富士通フロンティアーズ  FF 14 
ノジマ相模原ライズ  SR 17 
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 SR 3:57   #6パランデック 6Yrd Run   #7竹内Kick
2 SR 10:10   #6パランデック→#19カニンガム54Yard Pass   #7竹内Kick
3 FF 9:58   #4山嵜11Yard Run   #11納所Kick
4 SR 0:57   #7竹内40Yard FG    
4 FF 2:10   #28香川2Yard Run   #11納所Kick
  富士通 ノジマ相模原
1stDown(Run-Pass-Foul) 15(4-10-1) 13(3-9-1)
ラン攻撃(ATT-Yard-TD) 21-55-2 31-72-1
パス攻撃(ATT-Comp-INT-Yard-TD) 39-21–167-0 25-15-1-215-1
Total(ATT-Yard) 60-222 56-287
反則(Att-Yard) 3-25 2-20
Punt(Att-Yard) 8-317 6-255
PuntRet(Att-Yarrd-TD) 3-25-0 5-15-0
KickOff(RetAtt-FC-RetYard-TD) 4-0-100-0 0-0-0-0
Fumble(Att-Lost) 0-0 0-0
攻撃時間 24分1秒 23分59秒