2016年5月15日富士通スタジアム川崎第一試合

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
富士通フロンティアーズ FF 7 7 14 0 28
LIXILディアーズ LD 7 7 3 15 31
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 LD 5:59  #9加藤→#11前田84Yard Pass   #14青木Kick
1 FF 10:59  #3キャメロン→#81中村8Yard Pass   #11西村Kick
2 LD 5:65  #9加藤→#27小川7Yard Pass   #14青木Kick
2 FF 7:25  #3キャメロン→#81中村40Yard Pass   #11西村Kick
3 FF 2:14  #12平本→#30金14Yard Pass   #11西村Kick
3 LD 5:21  #14青木 37Yard FG    
3 FF 11:35  #16ニクソン 0Yard Fum.Rec(エンドゾーン内でリカバー)   #11西村Kick
4 LD 2:14  #9加藤→#7宮本 6Yard pass   #9加藤→#7宮本Pass
4 Ff 9:47  #11西村25Yard FG×    
4 LD 11:35  #9加藤→#11前田24Yard Pass   #14青木Kick

だーかーらー、前田にはついてろっていったじゃんよぉー

 という結末でした、はい。
ってかさ、富士通毎回このパターンだよね、後半に行き詰まって攻撃がリズムつかめなくなって追い上げられて突き放されるの。結果として前半に相手の心を折ってからでないと試合がクローズ出来ないんだよねえ。
試合自体は最初のドライブを快調に進めていた富士通が、仕上げの時にINT喰らいタッチバック、ディアーズ最初のジェットスイープをしっかりロスに押さえた次のプレーでいきなり前田への縦一発でリクシル先制。
次のドライブで富士通は敵陣35Yardまで進むがパント。この返しの4プレー目で、QBカウンターから左外に投げたパスを、今季からLBにコンバートされた#88大橋がINT。敵陣25Yardからの攻撃でTDに結びつける。
ぶっちゃけ前節の仕上がりから言ってディアーズは途中でへこまされるかなと思ったらとんでもなくて、よく短い期間でここまで仕上げたなと言うか。
というか、ディアーズの基本戦術は体格体幹で勝る前田中川宮本に対してのヒッチスクリーン系からの素早い上がりと、その裏のプレーで構成されている訳で。そこにあんま効果的な対策取れてない(ってか、クッション取り過ぎてフック打たれてフリーにしているのに対策取ってない)。
2Qに入るとパントラッシュがきつく見えたのかパントを上げすぎて距離が出ない所、自陣35Yardからのドライブをあっさりドライブされて失点する富士通は。パス主体でまたあっさり同点に。

しかし後半最初のドライブでディアーズはパントが高く上がりすぎ(ってか今日の青木はK/Pともに調子が良くなかった)ハーフウェーから攻撃となった富士通、QBを平本に代えてランパスのバランスの取れた(が、相変わらずインサイドのLBのゾーンを一切攻めないパス設定はなんとかならんのか、読みやすい)攻撃でTDを奪うと、ディアーズのスイッチの入ったパス攻撃をなんとか防いでFGに押さえる。
その後互いにパントを蹴って富士通が攻撃に入るのだが、最後ギャンブル失敗で敵陣2Yardからの攻撃に。ここでジェットスイープを仕掛けたディアーズだから、ラインが押し込みかけてファンブルを誘い、エンドゾーンで押さえる。これでリードを広げた富士通だが、
ここからディアーズがショートパス主体でがしかじ攻めてあっという間にTD。しかもここで2ポイント決めて追い上げる。
その返しでじかん使いながら富士通はFGまで持ち込むが、スナップが乱れセットが遅れたことでブロックされてしまう。

だーがーらー、前田に取られてもセカンドエフォートさせなきゃいいんであって、フック警戒してスタート遅れたりとか、クッション深すぎとか、システム的に問題なんだってばあ!
この後お互いにパントとなり(いやもう少し時間を使う攻め方しようぜ富士通)、ディアーズのクイックパス攻めダルマを上手く止められずに、「FGで同点にする距離まで攻める」という予想を覆し(41Yardでは今日の青木では心許なかったのであと5Yard出るかなと)、いきなり左シングルの前田にポストのパス。もうDB千切られてるしさあ。

まあもう、後藤とゴードンがいなかったのでインサイドのランで時間を潰すことは難しかったとは思うけど、見え見えの選択として止めに来ている所でどう出すかが課題でしょ、もう。毎年そこでつまずいているんだから。そろそろ学習しようよ攻撃コーディネーター。

ディアーズは、なんともギアが入ると恐ろしいというか。迫力すごかっです、脱帽!

法政大学、青木監督辞任の話(3)

と(2)より続く

ただ、OB側の主張もどうかと思うのだが……

まず法政がここまで強豪になったのは、「部内の活動は学生の自主性を尊重する」というルールに則っている。しかし外国人指導者の導入はそれに反する流れ(指導する側は指導される側の都合では動かないのが彼らのガバナンスである)だし、学生自治の放棄に連なることだ。そして外国人指導者は金がかかる。 
上っ面の導入は、正直言って法政の良いところを消してしまいはしないか。

もしやるなら、OB会が外国人コーチを「クリニック」形式で数日間招聘する事の方が現実的で、それは大学に依存しなくても出来るのだ。

ぶっちゃけ、学生自主の中にOBは含まれない。OBは監査支援に徹しなくてはならない。現状ではOB会の一部が暴走して都合の良い幼稚な言動をしているだけに過ぎない、と思う。

そもそも「監督」の位置づけは何か。「指導者」の位置づけは何か。「部長」の位置づけは何か。そこが何らはっきりしていない。

日本に於いては監督の下にヘッドコーチを置くのが一般的だが、本来は現場監督がヘッドコーチで、運営監督がGMなのである。日本はそのどちらも監督に押しつけすぎている。
そういう意味で「部長」はお飾りだし、運営監査はお飾りの部長が盲判で済ませてしまう事になる。
そしてOBとか父母会はご都合主義の権化となり、監査実態を持たない「金も出すし口も出すが整合性の取れない思想性の欠如した」口ばさみしか出来ない圧力団体として混乱を導くだけなのである。

過去にもネット上で「四年生が全員退部を突きつけて監督を交代させた」と言うチームの情報が流れた。でも、そのチームは結局監督交代しても今の地位から浮き上がることは出来ていない(し、その世代以降暫くは社会人で活躍していない)。
要するに思想的・論理的にしっかりしたコミュニケーションが取れていない中での学生主導(の形を取った一部OBによる)のクーデターは、嫌悪対象の排除だけが出来るのであって、事態を好転させるきっかけにはならないのである。
※故に、篠竹さんは過去3回のトラブルの際に学生におもねること無く退部をさせた。学生に迎合することが思想の崩壊による姿勢の崩壊を認めることになると判っていたからだ。それが正しいかどうかは別問題だか。

そして、こういう話になるとどうしても思い出すのはヤン・タイロンの言葉だ。
ヤン・タイロンとは小説『銀河英雄伝説』の登場人物、ヤン・ウェンリーの父親で、第一巻の回想場面に登場する。
幼いヤン・ウェンリーが「独裁者ルドルフ・ゴールデンバウムが生まれた理由」を大人に聞いて廻った際、きちんと説明出来たのがヤン・タイロンで
「みんな楽をしたかったから」
という至言を述べている。
つまり、誰かに決定をゆだねしまえば自分はその決定に対する事で悩まない。対応も誰かに任せればいい。それが積み重なると強大な権力になり、その暴走した時の危険性を理解したときには手遅れになっている、というもの。それが大衆心理だと。

これは、OB全てにかかわっている問題ではないだろうか。
仕事が忙しいというのもあるし、年齢が行けば家庭を無視して競技に時間を割くことも出来なくなる。結果として「今のままでいいや」と監督の長期政権を認めてしまう。
そこに「自分が楽をしたい」という物差しが存在しない、と言い切れるだろうか?

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2016年5月14日富士通スタジアム川崎第二試合

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
IBM Big Blue IB 13 9 14 14 50
東京ガスクリエイターズ TC 3 0 0 3 6
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 IB 1:32  #3クラフト 7Yard Run   #?→#16梶川Pass×
1 IB 8:01  #3クラフト→#40スタントン 7Yard Pass   #8小田倉Kick
1 TC 10:26  #49一木27Yard FG    
2 IB 3:09  Safty(#14キープでロスヒット)    
2 IB 8:24  #10末吉40Yard Run   #8小田倉Kick
3 IB 6:48  #11政本→#16梶川 5Yard Pass   #8小田倉Kick
3 IB 10:07  #11政本→#18上廣 21Yard Pass   #8小田倉Kick
4 TC 5:22  #49一木27Yard FG    
4 IB 8:16  #11政本→#32今井1Yard Pass   #8小田倉Kick
4 IB 12:00  #4多川→#32今井18Yard Pass   ——–

IBMは#3クラフトが来日後初の春シーズン出場。2Qから新人#11政本とタンデムになり、後半はほぼ政本一本、最後だけ#4多川。
東京ガスは#1中本が主軸でタンデムして#8徳島、時折#14室田であったが、サクサクガンガンなIBM に比べて毎度のごとく「軸がない」というか……

なんかね、東京ガスの攻撃のプレーが「軽い」のよ。その、チャラいんじゃなくて「ズシンと来る乾坤一擲のプレー」ってのが見られない。徳島が入るとほぼQBキープで、プレー自体が悪いと言うより「ここ一番」でプレーさせて貰えない所とか、通常のランがあまり出ないからフェイクが効いてないとか。

後半IBMが守備も新人主体にしたので、展開的には攻撃が出ねようにはなつたけれど、ここ一番の絶対的エースのプレー、というものがないので、これはこれで「試合を決める」事が出来ない。

iIBMで気になったのはセンターのスナップがそこそこ乱れている事と、政本のスナップ捕球姿勢。胸元高めに来たのは全部ジャンピングキャッチしているんだけど、そのぶんパスに行くモーションに遅れが出てしまっている。ジャンプせずに捕球出来るように矯正した方がのちのち良いと思うのだが……

2016年5月14日富士通スタジアム川崎第一試合

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
オービック・シーガルズ OS 10 5 7 21 43
オール三菱ライオンズ ML 3 0 0 0 3
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 OS 0:33  #15ニューハイゼル→#32原 77Yard Pass   #49星野Kick
1 ML 3:56  #14谷澤 Kick    
1 OS 9:58  #49星野 45yard FG    
2 OS 3:31  #49星野 24Yard FG    
2 OS 10:35  Safty(Punt Block #31)    
3 OS 8:23  #6菅原→#84西村 15Yard pass   #49星野Kick
4 OS 0:06  #6菅原→#83小島7Yard Pass   #49星野Kikk
4 OS 5:30  #6菅原→#86前田 5Yard Pass   #49星野Kick
4 OS 8:16  #21中西 5Yard Run   #49星野Kick
4 OS 12:00  #46星野46Yard FG×    

この試合の注目はなんといってもシーガルズ#15ニューハイゼルだったんだけど、まだまだ「チームが」馴染んでいない。
というのも、リードに投げるボールとレシーバーが速度を緩めるタイミングが噛み合っていないのだ。
どちらかと言うと、レシーバーが振り返って待ってしまう。ケビン・クラフトの初期に見られた呼吸の合わない様がここでも見えた訳である。
なおインターセプトのうち一回は、レシーバーが相手DBにからまれて捕球後にボールを奪われたものなので、この点は差し引く。

また、この試合でも気になったのがシーガルズのAギャップ。ここはゾーンブロックやシンプルなパスプロの時に、かなりの確率で破られていた(後半からヘルプ入れたりラン主体のコンビネーションブロックするようになり、かなり改善された)。

逆にライオンズ側は、後半に相手が#23BJを積極的にぶっこんで来てから全く進めなくなった。これはもう相手の術中というべきか、後半にアジャスト出来なかった対応力の問題と言うべきか。 守備はそれなりに奮闘していたが、攻撃が進めなくなるとやはり相手にいい位置でボールを渡して消耗戦に持ち込まれてしまう。これはなんとか改善しないと駄目だろう。

ところで、シーガルズの応援で今年からキックオフ時に手拍子(クラップ)を入れるようになったけれど、あれ効果音入れなくていいと思う。スタンドのコアなファンにお願いしてサクラになって貰ったら、定着したら自発的に始まるようになると思うので。

法政大学、青木監督辞任の話(2)

(1)より続く

そもそも今回の話と同じようなリークによるパージ狙いの事件は過去にもあるわけだ。
記憶が正しければ

・明治大学ラグビー部、北島監督死去に伴い昇格した寺西監督に対する事件。
・日大アメフト部、篠竹監督の元を選手が一斉離脱した翌年春のコーチ大量離脱事件。
・関東学院大学ラグビー部における大麻事件後の春口監督誹謗中傷事件。

一つめは、名伯楽として有名だった明大ラグビー部の北島監督(メイジと言えば「前へ」であるが、その理論を作り上げた人。重戦車FWもこの人による)の後を受けたヘッドコーチの寺西氏に対して、「部費使い込み」の告発があった。ただしその内容が「家のカーテン」とか言う、まあ可愛い内容だったんだけど。明大卒業生としては「OB会の仲間割れだな」と思ったし、偉大なる親分の元で押さえ込まれた膿が吹き出したようなもんだとも思った。
但し、この結果として明治のラグビーは対抗戦制度改革によって自分たちの都合のいい日程が組めなくなる(序盤にめちゃくちゃ弱い相手と試合して実戦感覚を上げてから終盤の早明慶にぶつける)事態と重なって長期低迷に繋がった。一時期はFWの平均体重が早稲田に抜かれたほど。

二つ目は、三度目の大量離脱となった日大のが、翌年にコーチも大量離脱した事件。この時離脱組の言い分の中に「部費で高級時計などを買うが、コーチには何もない」などのものがあった。ネットで流布していた噂を総合した際には、篠竹氏そのものではなくとりまき(父母会事務局としてOBの父親、及び篠竹氏個人の後援会の事務局員の女性)が篠竹氏を担ぎ上げて甘い汁を吸っていたのてそれに対して反発したところその二人を信頼している篠竹氏の逆鱗に触れた、というもの。
※事実か根拠の無い噂かは不明だが、篠竹氏存命中は名誉教授の定年延長の画策などと含めて、かなり大量に噂として出回っていた。そこでの噂では晩年は残留したコーチからも見限られていた、かのようなものもあり、部を離れてからまもなく亡くなられたものの、その時点で前述の関係者がパージされていたという話も流れていた。
※現在の日大がこの問題によって復活したのではなく、篠竹氏個人の感情論で付属校出禁をやった関係で実力ある経験者が入部しなくなった事が、監督交代後の関係改善による経験者入部数造花によるところが大きいという事である。

三つ目は春口監督が部員の大麻栽培事件を受けて謹慎中に、ネットで散々叩かれていた中で起きている。ちょうど2ch文化が確立した頃だったので、どれだけ盛られたかは不明だが、やはり学外寮などの費用の一部をピンハネしたとか言われている。但し、報道はされていない(ってかこの頃は意図的なリークでない限りネット民が騒いでも一般媒体が記事にしなかった)

一応、一部事実もあるかも知れないが、こういうものは「やっかみ」による「足の引っ張り合い」だと思っているので、リークした側にも嫌悪感があることをはっきり言っておく。
そして、ここに書かれたことが「事実でない可能性も多々ある」事を明言しておくので、これらの話題に触れるときはうちを一次ソースとしないよう注意を喚起しときます。

その他にも「学校スポーツのコーチに金を包む親」というのは週刊誌報道でさんざっぱら取り上げられている。(長くなるので畳みます)

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法政大学、青木監督辞任の話(1)

この件については5/7にFaceBookのコミュニティに投稿があり、そこでOB氏が内情をある程度書き連ねた(SNSの特性を考慮して引用・リンクはしません)後から報知新聞の記事がYahoo!に配信されたんですが、第一報は報知だけでした。
リンク切れ、アーカイブ入りなどを考慮して記事を全文転記しますが、記事の著作権は引用元新聞社にある為、転載する場合はリンク元情報の明示をお願いします。

法大アメフト部・青木均監督辞任…数千万円使途不明金、不祥事引責か(2016年5月8日5時0分  スポーツ報知)
-----以下引用-----

大学日本一5回の名門、法政大アメリカンフットボール部の青木均監督(68)が辞任したことが7日、分かった。関係者らに6日付けで退任する意向を伝えた。青木氏はスポーツ報知の取材に「学生やOBから監督交代の提案があり、それを受け入れた」と説明した。

 複数の関係者によると、今年に入り一部OBから青木氏らによる同部の運営方法を問題視する指摘があり、内部調査を実施したところ、現時点で数千万円規模の使途不明金や、ずさんな会計処理などが確認された。選手からも練習をボイコットする動きが出ていたという。事態を重く見た大学側も同部の会計について調査を始めた矢先の辞任劇に、関係者からは不祥事による引責辞任との見方も出ている。

 青木氏は、大学からの調査や金銭トラブルについて「ない」と否定した。一部OB側は同部の一連の問題点について大学側に改善を求め、部会計の透明性の確保、体育会の予算などを統括する体育局の設置によるガバナンスの向上、米国人指導者の招へいなど複数の改革案を示している。

 青木氏は正則高(東京・港区)、法大でプレー。その後は同大コーチとして3回の学生日本一に貢献し、2006年の監督就任時には初の連覇に導いた。12年の関東大学選手権優勝が最後のタイトルとなった。

 青木氏は取材に「長く監督をしており、辞め時と思った。後悔はない」と話した。関東学生連盟の理事や、アメフトを小中学生らに教えるNPO法人の代表は今後も続けるとしている。法大アメフト部の後任監督には助監督の菅原伸一郎氏(58)が就任する見通し。

-----引用終わり-----

続報以降は長くなるので畳みます。

なお、表示部分だけで判断される方の為にお断りしますと、私の個人的見解は「やっている。それも、倫理的にアウトな形で」であり「どんな言い訳もせずに全ての役職から退き、暫くアメフトから距離を取る事」以外の方法以外、全く受け入れられない事を表明しておきます。
その上で、言い訳に走ったことは見苦しい以外の何物でも無いと思います。

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2016年5月4日富士通スタジアム川崎第二試合

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
アサヒビール・シルバースター SS 0 0 7 10 17
明治安田ペンタオーシャンパイレーツ MP 0 3 0 0 3
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
2 MP 2:44  #99赤津33YardFG    
2 SS 6:27  #99櫻井43Yard FG×    
3 SS 1:53  #1ミルズ→#83林 43Yard Pass   #99櫻井Kick
3 MP 8:30  #99赤津46Yard FG×    
4 SS 3:24  #1ミルズ→#11戸倉5Yard Pass   #99櫻井Kickl
4 SS 10:01  #99櫻井37Yard FG    

いやー、歴史が変わりそこねた試合だったかも。

もうね、パイレーツ守備が序盤からガンガンにブリッツ入れまくってね。前半のミルズに満足なプレーさせてないのよ。
確かに院単位メンバーもいる、今季初戦、ウイルソン不在という中ではあったけれど、シルバースター攻撃が呼吸を整える暇も与えず変幻自在にブリッツを入れ(あるいはフェイクでゾーンブリッツしたり)、とにかくここまで機能しないシルバースター攻撃を見たのは久しぶり。
パイレーツ守備の弱点であるDB、特に右サイドワイドアウトにマンマークとなった#31霜鳥が後半徹底的に狙われたけれど、逆に言うとそこしかなかったもの(霜鳥と同サイドの#19三浦が頻繁にブリッツに入ったので、特にウィークサイドの時にヘルプ出来る選手がいない。結果3Qのシルバーの得点はこのパターン。霜鳥にはつらい役目だったけれど、前半は実に有効に機能していた) 。

逆にいうとすれば、シルバースターのベンチワークが恐ろしく後手を踏んだ結果で、前半のうちにランで楔を打つとか(出なくても仕込みに使う)、QBを早めにずらしてプレーさせるとか、色々施策が取れなくてはならなかった筈なのに。スポッターががちゃがちゃ言う割に統制して打開策を提示出来なかったのは戴けない。
※この傾向は昨年からも続いていて、ハーフタイム明けでないと修正出来ない。

パイレーツ側は正直守備のスタミナ切れが早かったのとプリッツのパターンを理解して動きに備えたミルズの想像を超えた身のこなしにサックを何度も外されてしまった事が影響したのか、後半ずいぶんと痛いところで重い反則を繰り返してしまったので、4Qの失点はそれさえ無ければ凌げた可能性もある。
攻撃にしても相手の呼吸が整わない時期であったことを差し引いても、果敢に攻めた(1Qは物足りなかったが、徐々に調子が上がっていった。2Q~4Q前半は見事の一言に尽きる)結果なので、インターフェア系の反則が無ければ、あるいはマンマークでレシーバーとクッション取り過ぎずにプレーが出来たら、もしかしたらもしかたと思う。

とはいえ、歴史は変わらなかったのであって、冷や汗が正しいのか「俺らはまだまた本気を出していない」のか、はたまた「充分やれる、改善が必要だが」なのか「もっと作り上げないと」なのかは別として、両チーム思うところはある筈。秋がとっても楽しみである。

2016年5月4日富士通スタジアム川崎第一試合

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
LIXILディアーズ LD 3 9 10 14 36
Bullsフットボールクラブ Bu 0 0 0 7 7
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 Bu 3:39  #42畑木27Yard FG×    
1 LD 8:36  #14青木21Yard FG    
2 LD 2:32  #32前川9Yard Run   #14青木Kick×
2 LD 12:00  #14青木32Yard FG    
3 LD 4:14  #14青木21Yard FG    
3 LD 7:17  #9加藤→#85鈴木60Yard Pass   #14青木Kick
4 LD 1:56  #12大和田→#27小川5Yard Pass   #14青木Kick
4 Bu 8:49  #4菊池1Yard Run   #42畑木Kick
4 LD 11:05  #39大野13Yard Run   #14青木Kick

試合前の予想では、もっと点差が付く(60-10くらいかなと)と思って見ていたのだけど、春の初戦であるディアーズと、既に一試合終えて手応えを掴んでいるブルズの差、と言ってもいいのかな、この出来の差は。 

ディアーズ攻撃が思ったほど点に連なっていないのは、序盤のパス攻撃が、見事ブルズの守備範囲にはまってしまっていたから、だと思う。
というのも、ここ数年のディアーズの攻撃はヒッチ等を含むクイックヒットで、パスのレンジがおおよそスクリメージから15ヤード以内。実際の所ブルズの初戦はこの後ろのゾーンを攻められてDBがはがされて大量失点だった訳だから、その手前で、試合感が高い状態で立ち向かったら、いい感じに噛み合うよね。
しかも、プルズの特徴として「最後まで諦めないプレー」があって。地力差がある場合でも、最初のヒットがはずれてもかならずタイミングを遅らせるようなしつこいタックルをするし、見え見えの条件に見え見えのプレーをしたら最小ゲインで止めてしまうだけの集散の良さはこの試合でも発揮出来る訳だ。

また、ディアーズはこの試合、若手に出場機会を与えていたので、シンプルなプレーが多かったのかも知れない。

ブルズは根本的に前節と大きく変わるところはないものの、こなれただけにキレが出ていた。スタミナ切れが残念だったが、まだまだ伸びしろを感じる。また、この試合への準備の徹底ぶりもかなり見て取れた。実力は点差以上の差があったとは思うが、フットボールの密度にはそれほどの差が無く、もう少しチームにフィットした人が集まれば、まだまだ伸びると思う。

2016年5月3日富士通スタジアム第一試合

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
オール三菱ライオンズ ML 21 10 7 14 59
ブルザイズ東京 BT 0 0 0 7 7
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 ML 10:37  #15谷口 10Yard Run   #87若松Kick
1 ML 11:39  #6浅瀬 38Yard Int.Ret   #87若松Kick
1 ML 11:57  #3藤原36Yard Fum.Ret   #87若松Kick
2 ML 4:41  #28萩原 3Yard Run   #87若松Kick
2 ML 0:00  #87若松28Yard FG    
3 ML 10:39  #18櫻井→#87若松 4Yard Pass   #87若松Kick
4 ML 0:21  #4田中68Yard Punt.Ret   #87若松Kick
4 ML 5:23  #28萩原 3Yard Run   #87若松Kick
4 BT 8:16  #11内村→#18中山39Yard Passs   #82中村Kick
4 ML 10:28  #11田中→#12若林18Yard Pass   #87若松Kick

結論から言っちゃうと「微妙」な試合結果。力量差から行けばこんなもんなんだろうけど、それにしてもなあ、というか。

まずブルザイズ。春だからと言うのもあるが、昨年までのエースQB#17桐原(今年#22から変更)をRBに配し、そのスピードを生かそうという狙いがあったのと、。それを生かす為に#15藤野のダイブを使い分けようとしているのだが、これが大半が走れない。
QBは新人#11内村なのだが、これがボディバランスはいいものの、スピードが足りない。このスピードとは、パスのボールの球速もあるし、判断力もある。どっちも物足りないというか、もっとギア上げる事と特にパスに力伝わるような形にしないと、かなり厳しい。
桐原はQBに入っても三回しかパスを投げなかったので、恐らく怪我明けかメンテナンス明けかどちらかなのだろうが、本格的に攻撃を構築するには桐原が主戦力になる(控えが全員ルーキーなので、呼吸を合わせるのが難しいだろうという意味で)べきで、その為にもOLはもっとしっかりしないと。
※RBが無理してからまれた所をファンブルロスト、なんて事が続くようでは困るのである。

もっと微妙なのはライオンズ。まあ失点とかは、メンツ落としたことによるものでもあるだろうから仕方ないし、守備に関しては及第点とは思う。ってか、もう一段上げてきたら凄いことになる。
ところが、攻撃側が微妙すぎる。前進するが要所でミス。結果として相手の攻撃がほぼ出なかった事でいいポジションから攻撃出来たからのこの点差とも言えるし、そもそも守備とパントリターンで3TDな訳で、3Q終了間際までドライブですかっとするむ得点ってのはなかった。
欲を言うと2Qラストは6秒あって3rd1Yardなんだしタイムアウト一回残せた状況だしで、本当は1stか2ndにラン挟んで強引に行くとか、ハリアップの練習とか色々出来たと思うのに、素直にFG行ったのはちょっとね、的な。
レシーバーも「絶対的」なコンビもないしDBに付かれたままのケース多かったし(プレーコールでひきかはがせないのだろうかか?)、まだまだ改善の余地が多すぎると思う。

ともあれ、オービックに挑戦(勝つと表明した)する権利を得たので、ここからどう仕上げてくるかが楽しみではある。

2016年4月24日富士通スタジアム川崎第二試合

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
ノジマ相模原ライズ SR 14 10 7 13 44
明治安田ペンタオーシャンパイレーツ MP 0 0 7 0 7
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 SR 3:30  #18荒木→#83下段 7Yard Pass   #14有輪Kick
1 SR 6:58  #96杉浦 13Yard Int.Ret   #14有輪Kick
2 SR 8:48  #27細野 1Yard Run   #29望月Kick
2 SR 12:00  #14有輪 22Yard FG    
3 MP 3:57  #18田上→#17奥町14Yard Pass   #99赤津Kick
3 SR 4:58  #18荒木 66Yard Run   #29望月Kick
4 SR 7:02  #10藤本→#1中田20yard Pass   #14有輪Kick
4 SR 12:00  #19藤本1Yard Run   ======

点差は点差として、「もし明治安田が後半の攻撃スタイルで試合を通していたら、どうだっただろう」という試合だった。

ライズはエース候補の荒木が先発、したんだけど……どうもなんというか、プレーに余裕がない。ハリアップという訳でもないのに、焦っているようにも感じるのは「テンポ良く」とも違う、なんともいえないもどかしさで、早くプレーを決めようという強迫観念みたいなものがあるのではないかと。
それはプレー構成にも現れていて、パス中心で多少硬直感を感じるプレーだった。
まあ底時から画あるからいいんだけどね……

ところが、序盤からライズ右側ラインがかなりやられている。その主体となったのはパイレーツ#41蔀で、序盤からOTとの一対一で、外を回されながらもかなりきわどいプレッシャーをかけ続けていた(最終的にはダブルチームになったが、序盤からダブルチームにしなかったのはライズ側の戦略かも) 
このことは、前半の攻撃でドライブから得点したのが10点(インターセプトリターンが1本と相手のエクスチェンジミスによる相手エンドゾーン前でのファンブルロスト)であるという事にも現れていて、前半はとにかくパイレーツ守備が奮闘した、というより最初のドライブ以降ライズの手詰まり感が現れていた。
しかし前半のパイレーツ攻撃が「じっくり攻める」パターン、特にラン中心であったこととQB#18田上が最初のインターセプトがそうだったように「パスが低くて簡単にディフレクトされて、それを拾われる」事、およびそれを警戒してか消極性が強かったのが攻撃のリズムの出ない事につながっていた。
ところが途中負傷退場(負傷によるレフリータイムがかかった場合、対象負傷者は1プレーはアウトする。実際田上は後半に戻ったのたで重篤な怪我では無かったと思われる)でルーキーの#12西澤が入ってから様相が一変する。
序盤効果的で無かったランが、QBドローやスクランブルでリズムに乗り始めると、ブロッキングアサインをいじったのかどうかは不明だが、それまで苦戦していた#22木村や#33若島のランも出るようになる。そして#99赤津へのパスが要所で決まり出すと、#17奥野が生きてたくる。
このリズムで後半も野上と西澤のタンデムが機能している。

その間ライズは#25東松の負傷交代(ってか分かり易すぎる。#27細野も序盤からローテ入りさせていいと思うのだが、怪我するまでは宮幸と東松で回すのは、明らかに信頼の欠如を意味するので戦略の破綻がバレるよ)以降リズムが出なくなってきたが、パイレーツのTDの直後、いきなりブーツレッグからのQBキープで独走。マンツーマンだったパイレーツ守備どころか観客まで完っ璧にやられてしまいました。気付かなかったよあれ。アフターフェイクにしては長く走るなとか思ってたらそっちが本命で。

そこから膠着するんだけど、これはパイレーツが侮れないわ。