秋季XLeague入場券について

詳細はこちらhttps://xleague.jp/news/16127

結論から言うと(って書いてある通りですが)

  • シーズンパスは発売しない。
  • 当日通し券は発売しない(1日3試合あると3枚必要)。
  • 原則1週間前に前売り。当日発売もあるが、全て「Xリーグチケット」で発売。
  • 地域(ここでは福岡と名古屋を言う)のみ当日券売実施
  • 東日本は全席指定っぽくて、西日本はブロック指定っぽい

次に投稿する「オンデマンド中継」よりもこっちの方が重いと思うんだけど
X1Super
 前売券:1,500円
 当日券:2,000円
 小学生以下:750円
X1Aria
  前売券:1,100円
 当日券:1,500円
 小学生以下:550円
※同伴者の膝上に座る限り小学生以下1名(同伴者一名につき)無料

少なくとも一昨年までは「高校生以下無料」だった筈(記憶曖昧。オンライン販売より前は確実にそうだった)。
恐らく客層調査した結果
「学校の先生が出るから生徒が応援に行く」ってケースも少ない
「キッズチアはチーム証で入るので因数外」
って結果が出たんでしょうね。
ある意味中学生以下無料でなくなった事の方が恐ろしいです。

2021年Xリーグ秋季日程

日付 曜日 会場 時間 対戦チーム 予定
8/28 富士通ST 15:00 ディアーズ×電通
18:00 ブルザイズ×BULLS
王子ST 16:30 アサヒ飲料×イコールワン福岡 ×
8/29 富士通ST 15:00 アサヒビール×PentaOcean
王子ST 16:30 名古屋×アズワン ×
9/4 富士通ST 14:00 富士通×ノジマ相模原
王子ST 15:00 パナソニック×東京ガス ×
9/5 富士通ST 14:00 オービック×オール三菱
エキスポ 15:00 エレコム神戸×IBM ×
9/11 富士通ST 14:00 ディアーズ×ブルザイズ
17:00 電通×BULLS
王子ST 12:00 アサヒ飲料×名古屋 ×
15:00 イコールワン福岡×アズワン
9/12 富士通ST 11:00 PentaOcean×警視庁
14:00 アサヒビール×富士フイルム
9/19 習志野 14:00 オービック×IBM
エキスポ 12:00 パナソニック×ノジマ相模原 ×
15:00 エレコム神戸×オール三菱
9/20 月・祝 富士通ST 14:00 富士通×東京ガス
9/25 富士通ST 13:00 ディアーズ×BULLS
16:00 電通×ブルザイズ
9/26 富士通ST 11:00 PentaOcean×富士フイルム
14:00 アサヒビール×警視庁
エキスポ 12:00 アサヒ飲料×アズワン ×
15:00 イコールワン福岡×名古屋
10/2 富士通ST 14:00 富士通×オール三菱
10/3 富士通ST 14:00 オービック×ノジマ相模原
エキスポ 12:00 パナソニック×IBM ×
15:00 エレコム神戸×東京ガス
10/9 富士通ST 13:00 富士フイルム×BULLS
16:00 電通×名古屋
10/10 富士通ST 11:00 アサヒビール×ディアーズ
14:00 PentaOcean×イコールワン福岡
エキスポ 12:00 アサヒ飲料×ブルザイズ ×
15:00 アズワン×警視庁
10/16 富士通ST 14:00 富士通×IBM
10/17 富士通ST 14:00 オービック×東京ガス ×
エキスポ 12:00 パナソニック×オール三菱
15:00 エレコム神戸×ノジマ相模原
10/23 富士通ST 12:00 警視庁×BULLS
10/24 (調整中) 11:00 ブルザイズ東京×アズワン
14:00 富士フイルム×イコールワン福岡
17:00 PentaOcean×電通
王子ST 12:00 アサヒ飲料×ディアーズ ×
名古屋 13:00 名古屋×アサヒビール ×
10/30 相模原 13:00 オール三菱×ノジマ相模原
富士通ST 14:00 IBM×東京ガス ×
10/31 桜スタジアム 12:00 富士通×エレコム神戸
15:00 オービック×パナソニック
11/7 (調整中) 11:00 富士フイルム×警視庁
11/13 富士通ST 14:00 富士通×パナソニック
17:00 IBM×ノジマ相模原
11/14 富士通ST 14:00 オービック×エレコム神戸
17:00 東京ガス×オール三菱
11/20 エキスポ 14:00 アズワン×BULLS ×
11/21 福岡 13:00 イコールワン福岡×電通 ×
富士通ST 11:00 ディアーズ×富士フイルム
14:00 アサヒビール×アサヒ飲料
11/23 富士通ST 14:00 警視庁×名古屋
17:00 PentaOcean×ブルザイズ
11/27 富士通ST 14:00 東京ガス×ノジマ相模原
17:00 IBM×オール三菱
王子ST 12:00 パナソニック×エレコム神戸 ×
11/28 富士通ST 14:00 富士通×オービック
12/12 長居ST 11:00 X1 Super1位or2位×X1 Super3位or4位
(調整中) 14:00 X1 Super1位or2位×X1 Super3位or4位
1/3 東京D 15:00 RiceBall

この色がX1Superこの色がX1Ariaです。例年通り「予定」は「観戦予定」で、特に「△」は、実家の様子見が月末にあるので、夜遅い回とか朝11時の回が無理、というのも含まれています。

なんか……違う(CFLグローバルコンバインドの話)

いざCFLへ 6人の日本人選手がグローバルドラフトで指名される(X League公式)

別ルールではあるんだけど似た競技として世界第2位の事業規模を誇るカナディアンフットボール・リーグの国際ドラフトに、日本人選手が6名も指名されたという話です。CFLからNFLに登録される選手も、その逆もあり、そういう視点から見て「NFLへの入り口」の一つであるともいえます。
その「国際化枠」に日本人が6人も指名されたという事は、日本のトップクラスの選手がいかに優れているかを示した、とも言えます。

が……

ファン界隈の今のノリに、個人的には違和感しか感じていませんです。

そもそも、他のプロスポーツ(国際的なプロリーグ)に於いて、おそらく唯一言ってもいい「下部組織を持たない」競技であるアメフト系は、契約の在り方が「何らかの形でシーズン中の所属を確約した」ものではない、という事が一番大きいわけです。
つまり「開幕ロースターに入っていて初めてスタートライン」かつ「シーズン中カットされずにきちんと北米大陸の選手と同等の活躍が出来た」ら評価されるべきなのであって、現状「まだ始まっちゃいねえよ」という状態なわけです。

よく「日本人がNFLでプレーできていない」という事を色々と取り上げている人たちがいますが、そもそもにおいて「トップリーグとの当落線上にぽつぽつと送り込んだ」NBAとNHL、当落線上に多数送り込みつつトップで活躍する選手もいるMLBと欧州サッカーは、そもそもその「選手を受け入れる容量」が大きいという特性があるわけです。いや、基本そういうものです。
それに対してアメフト系は「基本、NFlトップリーグの寡占」であり同時に「下部リーグに対してNFLが非常に冷淡であった」という歴史がある訳です。そりゃNBAやNHLのように週に2~3試合を、キャパ二万人規模で半年廻すところに比較して、下部組織を持っている財政的な理由がないし、選手寿命も短い(恐らく世界で唯一「北米の大学で複数年プレーしていないと採用されない」競技団体である為、自チームが是若年層の底上げをする必要がない)し、何より練習生契約入れて60人未満×32チームの枠を毎年数千人単位でトコロテンのように押し出される新人と、10年近く挑み続ける先輩諸氏という群雄割拠の中で、「シーズン通してプレーできる状態で常に飛んでいける場所にいる」事が日本人選手に出来るかの、という問題をまずことさら無視しているのがおかしな話な訳で。

だってよくあるじゃないですか。「高校の先生として就職して一ヶ月程度の時に怪我人の代わりにと呼ばれて契約した」とか。
それすなわち「常にNFLでプレーできる状態を維持している」ことと「常にエージェントが働きかけている」事なんですよ・それが出来て初めて群雄割拠の中に割り込めるのであって、今の「半分アマチュアとして(実質プロ契約な選手もいますけど)ダメだったときの居場所が確保されている」環境で挑戦している状況は全然全く意識低い系だと思いますよ。

まあ、一歩譲ってそこはいいとしましょう。

でも呆れてしまったのが「今アメフトを普及する為にCFLを盛り上げましょう」とか言う意見。

馬鹿ちゃいます?

正直言ってしまえば、「オージーボールのプロ契約取れました。ラグビー人気獲得のためにオージーボール盛り上げましょう」って言ったのと同じ。それ、おかしいでしょ理屈が。

国外トップリーグにスター選手が契約した事例でいうと、サッカーの奥寺がブンデス行った時なんだけど、それで国内のサッカーかが一般に浸透したかと言うと全くそんな事は無くて、JSLはピークを過ぎた釜本頼みのまま八〇年代まで(奥寺が帰国しても暫くは釜本依存)だらだらやってきた訳で。その裏でプロ化が地道に計画されていたのだが、サッカー人気はどっちかというとこの裏側で地道に活動していた、日本協会の垂直統合による強固な意志に基づいた計画に依存している訳で。
じゃあアメフトは、っていうと、もう全く話にならない。いや、日本のアメフトは垂直統合でも水平統合でもないので、「全体を俯瞰して必要な事にコストを集中させる」意識が上手く廻ってないのね。
典型例が関学による「反ライスボウルキャンペーン」。あれ、あんなにマスコミ焚きつけてやった結果、一般に悪印象しか残さなかったし、いやさはっきり言って関西学生の特定チーム以外に何の利益もなく、もっと言えばごく限られた大学トップチーム以外には悪い方向にしか向いてないんだよね。

そんな中でCFLを盛り上げて、アメフトという競技が日本に認知されるか? 
んな訳ねーじゃん
という話です、はい。

※というより、日本の大学卒業して即コンバインド引っかかるようでないとダメだと思うの。

日本人QBの社会人での取り扱いと日本代表の育成

実はこれ、二月頃にFBで触れたところ、フルボッコにされてしまった話なんですわ。

元は関学の奥野君が就職を決める際に、監督から「いまの社会人は外国人QBばかりだから、それに勝つために仕事と向き合いながら競技生活を送るのは無理があるから、仕事一本に専念した方がいい」(内容は不正確ですが)というアドバイスを受けた、という話から始まっています。同様に日大の林君も「競技継続は前提としていない就職(就職先は社会人チームを持っているとか)」という事だった訳です。

現状、確かにX1Superでは外国人QBがスタートを取っているチームが八チーム中5チーム。のこりのうちIBMは負傷交代で実際にはケビン・クラフトが先発していた訳だし、東京ガスは契約した外国人QBがコロナの影響で来日出来なかったという事が響いている訳ですから、実態としては8チーム中7チームが外国人QBを擁している訳です。X1Ariaでもアサヒビールとアサヒ飲料が外国人QBのスタートです。

しかも、その殆どが「契約が切れた外国人QBの後釜は外国人QBを探してくる」パターンになっています。平たく言うと「自前で日本人を成長させるより安直に勝利に結びつく」と編成部が考えているという事に繋がります。
前段で触れたように、大卒選手の社会人での選手寿命はせいぜい5年、長くて8年です。恐らく社会人になって3年目からスタートに定着して三年間はチームの攻撃の中核になる、という計算があって初めてプレーする気になるでしょうけど、そうでなかったら「相当逡巡する」筈なんですよ。

そういうとし「じゃあ富士通の高木とかIBMの政本はどうなるんだ」って話になるんです。多くの人が彼らを論拠にしました。
でもね。高木が社会人1年目(オービック所属)の時は、入部時にはQBは日本人だけ(ただし高木は三番手)。しかも菅原があと数年すれば後進に道を譲る価格率も高かった訳ですよ。
ところが翌年には外国人QBの参加を決めている訳で、同じ外国人でも得るものが多く、二番手のQBが怪我がちだった富士通に移籍するという選択肢になった訳です。※もし先発を希望するなら東京ガスでもライズでも良かった訳ですから。
政本にしてもクラフトからの禅譲は既定路線だった訳です(もしチーム以前のように独立採算に移行しなかったら、後継外国人QBという話も出た可能性がある)。
つまり、彼らは結構な「例外」であると思う訳です。恐らく現在の外国人QBハッピーな環境で進路を決めるときには、今ほど強い意志で社会人を選択したかというと、微妙だと思う訳です。

実際問題として、現時点で学生トップリーグのQBは、Xリーグにほぼ参加して来ていません。つまり「アメフトをするための就職」はほぼ選択肢外になっているという事です。
※ただし数年したから復帰するケースがないわけでもないが、それを期待するのは無理がある。

つまり、この問題は「政本がー」「高木がー」以前に、「チームも選手もそこに力点を置いて継続して活動できる環境を模索していかない限り、日本代表として国際試合に挑む事が出来なくなる」危険を孕んでいるという事なんです。
「日本代表なんて飾りですよ。偉い人はそこが解ってないんですよ」って言い張るなら別ですが、この国のスポーツナショナリズムの取り巻く環境は「個別のチーム」ではなく「ナショナルチーム」にステータスがある訳で、世間への認知を深めるためには絶対にナショナルチームを念頭に置かねばならないのです。

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社会的な競技者寿命という事について

これは近々書くであろう「日本人QBの社会人での取り扱い」に関する話の前段です。

競技者寿命とは「プレーヤーとして活動を初めて、運営や指導に関与してリタイアする迄」の事を意味します。
この人口ピラミッドは年齢別競技人口に比例します。つまりプレーヤー引退と供にそこから先に関わるケースは極端に先細りする傾向にあります。というのも「指導者や裏方は、指導される人やサポートされる人の総数によって上限が決まる」為、前任者が隠居しない限りその席が廻ってこないからです。

結果論ですが、そういう環境で競技団体の上層部に至る人の大半は「途中個人が私財を持ち出し」する事から、後に会計の不正に繋がる(かつて作家の大坪砂男が、探偵作家クラブの資金使い込みをした時のいいわけ「私がこんなに苦労したんだから、これくらいは貰ってもいいじゃないですか」と言ったのと同じ理屈)のですが、それと同じくらい政治的思想的なバトルを経験しているので、彼らが彼らの大半が社会生活を引退した世代になるのは仕方がない事になります。
※私財を投入する為の収入が減るわけですから、補填しようとするのは当然の行動原理です。倫理観として正しいかどうかは別の話。

すなわち、アメフトの場合、競技者寿命はとても短い競技であるという事が出来ます。
まず小学生のリーグはチェスナットしかない=関西限定。
中学もごく少数しかチームがないので指導者の需要がない。
高校もチーム数が少ない上に地域が偏重しているので指導者の需要がない。
さらにやっかいなのは、中学高校と「指導者として教員である事」が求められ、知識がない上にコンタクトスポーツとしての安全性配慮にからんで引き受け手がない。※公立は定期異動があるので、経験者が必ず指導できるという訳ではない。

では一般的な競技スポーツの競技者寿命の社会的通念はどれくらいまでなのか。

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ライスボウル見直しの概要が決定した件

「アメリカンフットボール日本選手権」対戦見直しのお知らせ(日本協会公式)

【アメフト】ライスボウル見直し決定、学生代表は出場せず、社会人による日本選手権として存続(ベースボールマガジン社)

まあそこしか落としどこをろがない訳で。

だったらライスボウル開催前に発表出来ただろうに、どうせ出来レースだつったんだから。

ちなみにリーグ戦開幕が現状通り8月最終土曜日に設定され、隔週開催で実施するとなると、以下のように想像できます。

月日(土曜日) 8チーム 10チーム 12チーム
インターブロック
8/28 1 1
9/11 1 2 2
9/25 2 3 3
10/9 3 4 4
10/23 4 5 5
11/6 5 6 Int1
11/20 6 7 Int2
12/4 7 8 Int3
12/18 PO/入替戦 9 PO/入替戦
1/3(月) Rice Rice Rice
1/8 入替戦  

今年度の場合、入れ替え戦がないのでチーム数は8チームですが、少なくとも1節分の余裕があるので、単純に1節繰り下げるか、試合数を増やすことに費やすかのどちらかになる筈です。
そこで考えられるのがX1増チーム案で、X1Ariaから偶数チームを吸い上げる形で開催するというもの。
プランとしては「総当たりの為、日程上の都合で2チーム増、プレーオフはなく1位2位の対決がRice」と、「2ブロックに分けて、ブロック内総当たりと他ブロック3チームとの試合、ブロック上位2チームのたすき掛けプレーオフ」があり得るでしょう。

8チーム 10チーム 12チーム
奇数 偶数
オービック オービック オービック 富士通
富士通 富士通 パナソニック エレコム神戸
パナソニック パナソニック ノジマ相模原 東京ガス
エレコム神戸 エレコム神戸 IBM オール三菱
ノジマ相模原 ノジマ相模原 LIXIL アサヒ飲料
東京ガス 東京ガス みらいふ福岡 アサヒビール
IBM IBM    
オール三菱 オール三菱    
  アサヒビール    
  アサヒ飲料    

※以下昇格については、2019年X1Ariaの順列上位を適応。また12チームの場合東西均等を前提に調整。
 ま、こんなところが妄想できる訳ですが、来春の活動がどうなるか+オリパラでうしろだおしがはっせいするか、で話が違ってくる訳ですよ。
昇格が発生するとX1Ariaをどうするか(個人的には10チームの場合は西はX2から昇格、東は2ブロックではなく1ブロックにしてチーム減、12チームの場合は両地区ともX2再整備で対処)とか課題はありますがね。

ライスボウル改革に関して(4)

まず以下に展開される発言は
「ライスボウルは現行のままであるべきだ」ではなく
「今回の決定とそれを歓迎する思考プロセスがクソである」
ということを言いたいのであって、結論が「社会人対学生でなくなる」であってもその本質が「天と地ほど違う」事を理解してお読み戴きたい。

社会人対学生についての安全性の議論についても不可思議で、たった1校の監督だけが声高に危険を叫んでいるが、もし本当に危険であると判断出来る要素があるなら日本協会の医療技術研究会から報告が出て(あるいは関西学連がレポートを出すべき)であるが、そういった動きも見受けられない。
※動きとして内々にあったから今年からWGが開かれたという事も可能性としては存在するが、もしそんなものがあったら鳥内さんや小野さんが鬼の首を取ったようにあげつらう筈である。

さらに学校法人としての関西学院大学として一切発言がないというのも奇妙な話である。在学生を危険にさらすという報道を部活動の指導者がしているのだから、ヒアリングの上発言があってもしかるべきなのに、そういう報道もない。
※そういう意味では、たまたま2020年の全国大学ラグビー選手権の出場権に関するトラブルの際に抗議を行ったのが「関西学院大学」の名義で報道されているのに、ライスにまつわる疑義(というより不平不満)は監督とディレクターの個人名だけなのが対照的てある。つまりラグビーは組織として抗議し、アメフトは個人が勝手に言っているだけ、ということになる。それ、おかしくね?

つまり、本来なら

関西学院側に実際に競技を断念せざるを得ないほどの重篤な怪我が発生する、あるいは医療スタッフからその危険性が指摘される

チームとして今後の社会人トップとの対戦に疑義が出たと結論づける

関西学連を介して大学協会に意見書を提出

関西学連として意見書に沿った合意形成か出来て大学協会に答申

大学協会側から日本協会に上申

という流れが出来て、おおよそ日本協会にたどり着くのに最初から最短2年かかる筈なのである。

ところが今回は
第67回(2013年シーズン)から鳥内さんの言葉に「外国人が~」という言葉が出てくる
第68回(2014年シーズン)からあからさまに敗因を外国人のせいにする。このシーズンに関西最終節の集客が前年の大幅割れをする。
第69回(2015年シーズン)から西日本選手権に関西が2チーム出る事になる。
第70回(2016年シーズン)から「怪我が~選手が危険だ~」と言い始める。
第72回(2018年シーズン)さらに関西最終節と西日本選手権の集客が落ちる。このへんから公式会見後にマスコミに対して自説をアピールして記事にしてもらうようになる。
第73回(2019年シーズン)西日本プレーオフに関西が3チーム派遣。西日本豪雨災害の影響は関西学生1部には出なかったにもかかわらず過密日程化。ちなみに関西学生最終節と西日本王座は、どちらも1万人割れ。この年初めて関西学連に意見書を公式に提出。
2020年にWGが始まり、年度末の理事会に諮る結論が8月から6回の会合で出る。

なんかプロセス的におかしくないですか?
ずっと新聞記者にタレ流すだけで、手続きに入ったの2020年初頭でしょ。
日本協会の理事には大学協会から伊角さんと平井さんが入っているし、結構な数「将来的にライスボウルは変わるべき」論者がいるにも関わらず、正式な議論になるのに7年かかってるっておかしくない?
しかも外国人選手が初めてライスに出てきたのは64回大会(2010年シーズン。ケビン・ジャクソンは2009年シーズンから登録)、外国人選手によって苦杯をなめたのは65回以降毎回の事。
そして社会人と学生の体格差が顕著になったきっかけは2007年世界選手権(当時はW杯)でアメリカ代表と当たった事がきっかけであって(ちなみに関西学生だけが春期を通常日程でこなしている)、リーグ戦で外国人と当たっているからというより「北米大陸のチームに勝つ」という目的意識が、日本代表の選手の供給源である社会人協会に強くあるからなんであって、その意識が学生(とOBと老害ファン)にはほとんどないという事でしかない。
※国際的にもU-19は存在するが、ユニバーシアードはつい最近出来たばかりで、かつ北米や欧州最強のドイツなどは参加していない為、大学生が国際感覚を身につける機会は単独遠征のみである。が、NCAAの規約により米国外での試合、米国内で他国のちーむとの試合が出来ない。

ついでに言うと第69回の立命館、第71回の日大は、危険性に関する発言が報道されてないんですよ。もし本当に危険だというなら記者はそこについて質問して「危険」という言葉を引っ張り出すべきだったと思うし、そうしなかったというのは「実はそこがあまり重きを置かれていない(報道的には)」という事なんじゃないだろうか?

そういう議論が見えてこない以上、これは関学サイドの「負けた言い訳を正当化するための保身的な行動」だったと言わざるを得ないと思うし、そこに考え無しで乗っかった懐旧的老害ファンによる日本代表強化軽視でしかないと思うのだ。

ライスボウル改革に関して(3)

まず以下に展開される発言は
「ライスボウルは現行のままであるべきだ」ではなく
「今回の決定とそれを歓迎する思考プロセスがクソである」
ということを言いたいのであって、結論が「社会人対学生でなくなる」であってもその本質が「天と地ほど違う」事を理解してお読み戴きたい。

冒頭で「結局、有力校が駄々こねたらゴネ得になるんだ」と言った知人との会話にはその前がある。

知:よく出てくる「社会人と学生の王者が日本一を争う現行のライスボウルの試合形式は「時代の流れとともに、その役目を終えた」」(※これは宍戸さんの週刊TurnOverから)ってのが、よくわからないんだよね。
く;いやつまり「実力差がありすぎて勝負になってない」って事で
知:それがおかしいと思わない? 日本語的に。
く:は?
知:社会人と学生が日本一を争うことの役目が終わったの? ライスボウル以外で社会人対学生のトップ対決をする事は役目が継続するの? そもそもライスボウルの役目ってなんなのさ。主語目的語がぐちゃぐちゃじゃね?
く:一応、「日本でのアメフト誕生50年の記念行事として、他競技のように日本選手権を制定し、競技の普及に寄与する」のが目的なんだけど……
:だとしたら、文言通りに取ると「ライスボウルでの学生対社会人の王者対決」が役目を終えたのは、それが「競技の普及に寄与しなくなった」って事? 競技人口がライスボウルのせいで減ったって事?
く:いやそういう訳では……
知:そもそもさ、中継の変遷ってこの間話してくれただろ。そもそも初期は「試合開始からNHKでは中継してくれない」、酷いときには新春演芸会優先だったそうじゃないか。
く:でもドームになってからはフルサイズだよ。
知:だけどラクビーの学生準決勝はずっと総合だけど、ライスボウルはあっさり教育に島流し、さらにBSに島流し、さらには開始時間後ろ倒し。そもそも教育に島流しにされた時点で「その役目」ってのは終わってない?だってその時間総合は地方局作成番組枠なんでしょ。
く:いや一応地上派時代は……
知:つまりそもそも「バブルではじけていた一時期を除いて、ライスボウルとかそのへんを取り巻く環境」って最初から大して相手されてなかったって事でしょ。そもそも寄与してないんだから役目云々って違くない?
く:それも破綻している論理っぽいなあ。
知:つまりだ、客がメチャクチャ減ったとか、スポーツ新聞で三面で結果だけしか出ないとか、明確な「普及に寄与しなくなった」結果がある訳ではないよな。一応三面でもそれなりの枠取ってるし。
く:関西の人気が陰ったという話はあるよ。最終節の観客動員が1万切ったとか。
知:でも他のリーグの動員は特段増減している訳じゃないんだろう? じゃあそれはラグビーの対抗戦最終試合の早明戦と一緒で、単にブランドに胡座書いて集客の取り組みを怠ったり、その方向性が間違っているって事なんじゃないの? だって関東のチームがライスに出てもその翌年に集客が増えた訳じゃ無いんだから、それってライスボウル関係なくね?
く:しかし危険は危険だ。担架で運び出される選手が学生側に多い。身体の出来てない1年生とか2年生が……
知:でもサイドラインで防具付けてる選手は学生の方が多い。もしそんな危惧がある選手がいるなら、出場登録するチームが悪い。そういう選手は学生同士でも怪我するだけだろ? 社会人と同数以下に制限しても影響ないって事だから、それはチーム運営が間違っている。つまり「日本一になる為の身体作り」をハナからしてない学生側の姿勢の問題だ
く;それは言い過ぎだろう?
知;そうか? あたかも自分たちが正義みたいに「仕組みが悪い」って言い張ってるけど、どう見ても「勝てない言い訳」を政治力で正当化しているようにしか見えないね。本当に「やることやり尽くした」のかね。本当に「きちんと社会人に勝つという目標設定してそれに向かって最大限の努力した」のかね。話聞いてる限りでは全然そうは思えないんだよ。
く:確かに、学生さんの目標が甲子園チャンピオンって所で止まっている気はするんだけどさ。
知:結局、有力校が駄々こねたらゴネ得になるんだ。そんな改革から生まれた結果が、良い方向に向かって転がるとは俺には到底思えない。それこそ今の千倍は必死に売り込みかけない限り、シュリンクする一方だと思うよ。

外野からの指摘だが、瑕疵はあっても論破出来る間隙を、くぼたさんは見つけられなかった……

らライスボウル改革に関して(1)

まず以下に展開される発言は
「ライスボウルは現行のままであるべきだ」ではなく
「今回の決定とそれを歓迎する思考プロセスがクソである」
ということを言いたいのであって、結論が「社会人対学生でなくなる」であってもその本質が「天と地ほど違う」事を理解してお読み戴きたい。

まずマスメディアの報道としては
ライスボウルの行方(週刊TurnOverの宍戸さんの記事)
が第1報であった。
※その前日にTHE PAGEでライス批判記事が出たんだが、宍戸さんの記事の直撃喰らってろくな取材してないスポーツライターである事がバレたですね。

その後追いで1/7に最初に報じたのが日刊スポーツ
現行のライスボウル消滅へ 実力差顕著で新方式協議

これを受けてSNSで関西学生ファンが「ライスボウル廃止」と大はしゃぎしていた訳だが……

ライスボウル、学生と社会人の対戦終了へ 実力差、安全面を考慮―アメフット(時事通信)
ライスボウル、対戦方式を変更へ 社会人と学生との力量差が顕著に(共同通信)
現行の「ライスボウル」今年で幕、実力差を考慮(読売新聞)
ライスボウル現行方式変更へ 09年立命大V最後に12年連続社会人勝利/アメフト(サンケイスポーツ)

アメフト「ライスボウル」開催方式変更へ 社会人と学生の体格・実力差開き(毎日新聞)
ちなみに主催に名を連ねている朝日新聞は1/7時点で報道なし……

見よこの温度差。印象操作以外の何物でも無いぞニッカン。
恐らく日刊は大阪本社の記者の記事だと思うのだが(Yahoo!の配信が朝5時である事から、関西学連関係者からのリークがあり、他紙の通信社配信を待たずにフライングした可能性がある。ちなみに朝日新聞社および同資本系列の日刊スポーツはライス主催に名を連ねているだけでなく朝日新聞社杯・日刊スポーツ新聞社杯を送っている)、明らかにミスリードを誘うタイトルであり、そんなに親会社に道連れで金出すのが負担だったのかよと勘ぐる状態である。

ここでミスリードされてはいけないのは
・現在1/3に東京ドームで、日本協会が主催しているライスボウルという試合は消滅しないし廃止もされない
・日本選手権という看板の試合が廃止されたという報道は何処にも無い
・実力差があるというのに社会人対学生の試合の一切を禁止するという報道が何処にも無い

という点である。

個人的にはこれにより「アメフトの普及は大幅に後退した」と思っている。出したタイミングも最悪であれば書き方も最悪である。

いや確かに「学生と社会人の実力差が開いた事は競技として発展した結果である」という意見はある。あるのだが、世間一般は堂思うか?
この発表を読んだ知人から言われた一言
結局、有力校が駄々こねたらゴネ得になるんだ
というのが私の心に深くふかーーーーーく突き刺さっている。
いや、私説得してもその知人説得しても意味ないのよ。言われて反論できないもの私。説得できる自信ないもの私。
何故なら現行方式に否定をしたのは関学の鳥内さんと小野さんだけで、ちゃんと関西学連の中で協議した結果の上申では無くこの数年の個別メディア露出による同調圧力によるものだもの。
規模が小さい協会だから目立つし、さらに甲子園ボウルに関わる関西学連のゴネっぷりがどれだけ悪印象だったのか判っていない。
本来、この件に関しては秋季シーズン前に発表され「2021シーズンからこうなります」と詳細な説明があって初めてゼロベース評価だったのだ。後手を踏んだ挙げ句に「批判されてこっそりカードを切った」みたいな方法で、一体何が説得力なのか。

そしてSNSやヤフコメで見る限り、おおよそ生産性に貸せる老害ファンの懐旧的な歓迎コメントが持つ意味を少しでも感じて見て欲しい。そこにあるのは「社会から切り離され新規参入が発生せずシュリンクしていく市場」ではないか。

つまり、打つ手が間違った上に見せ方も不味かったし、議論の方向性もベクトルも、大凡普及という方向にそっぽを向いた内向きの議論だったと言わざるを得ないのである。