DynabookAZをLinuxで再生する話

一度書いて途中でトラブルで飛んでしまったのが痛いなあ。

そもそもThinkPad X30の挙動が重くなって来たのが事の始まり。さすがに10年近く使っているご老体、蔵書目録登録用限定で使用していても、アップデートがかかるとつらい。しかも置いてある場所が有線LANだと不便なリビングと言う事で、元々無線機能なしの期待だったことかにPCカードスロットに増設しているので出っ張りがうざい。
さらにXPのサポート終了もあるので、お役御免ご苦労様としてあげたい。
但し、代替機を蔵書目録登録用という限定環境で使うのに、お金かけたくない。
という事で、棚の肥やしになっていたDynabook AZに再登場して貰う事にしました。

ってか、やっぱりタッチパネル前提のOSをタッチパネル無しで使うというコンセプトそのものに無理がありすぎるのよ、こいつ。

そもそもこの機種、グローバルモデル(世界で販売されている機種)だったので、いろんな国のギークな皆様があれこれ弄って下さったものですから、復活する手段が二種類存在することが判明しました。
……その前に、誰だいったい「あずにゃん(aznyan)」なんて愛称付けたのは。『けいおん!』のあずにゃんに失礼では無いかっ

で、再生方法は2つ。どっちも試しました。
  ①Android4.0を入れる。
  ②Ubuntu Linuxを入れる。
①はロシアのギークな皆様により開発されたカスタムROMを焼き込みます。但し!前述のように「タッチパネル前提のOS」ですから、使いづらいこと請け合い。しかもかなり動作が重たい! と言うことで再生対象から外れました。こっちがいい人もいますので、それはそれとして、私は駄目でした。
②の方は、かなり早い段階で日経Linuxなどで記事が出ていましたので、薄々気になってはいたのですが、個人的にLinuxはFedorCoreのアップデートの面倒くささとかTurboLinuxのコケっぷりとかで、ずっと見てこなかった世界なんですね(Turbo以外はATOK対応を公式に唄ってなかったしね)
でも、入れてみて「まあこれなら」と言うところまで来たので、こちらを解説していきます。

なお、今回利用する母艦環境はWindows7です。

1.まず、必要なものをダウンロード
 1-1)バックアップ・ブートイメージ書き込み用の必要なもの
    http://narod.ru/disk/9705776001/ac100_flash_v3a.rar.html
   .rar方式の圧縮ファイルですから、解凍ソフトは自前で入手して下さい。解凍先はどこでもかまいません。
 1-2)Ubuntu用のインストーラーとインストールイメージ
    http://cdimage.ubuntu.com/lubuntu/
    ちなみに現在あずにゃん対応は正式リリース版では13.04です。
    「releases/」から「13.04/」に進み、その中の「releases/」に進んで末尾が「.bootimage」と「.tar.gz」のものを取得。
    ので今回は
     lubuntu-13.04-preinstalled-desktop-armhf+ac100.bootimg  
     lubuntu-13.04-preinstalled-desktop-armhf+ac100.tar.gz
   の2つね。tar.gzは解凍しないで使います。

2.所定の場所に保存
ブートイメージはv3a関係、正しく言うと「nvflash」直下に移動。
.tat.gz(インストールイメージ)はSDカードのroot直下(Windows派の方:フォーマットしてまっさらな所に置いて下さい)に移動。

3.AZをリカバリモードで起動しつつ母艦と接続
あずにゃんの電源を切って、「Ctrl+Esc+電源ボタン」の同時押し、10秒ほどしてから指を離すと、画面は消えて電源ランプだけ点いた状態になります。
過去nvflashを利用したことがないと、ここで母艦側でデバイスのインストールが始まるので、先ほど解凍した「ac100_flash_v3a」のフォルダ内の「usbpcdriver」にドライバがあるので、訪ねられればここからインストール。聞かれて来ない場合はデバイス接続を確認して、ちゃんとインストールしてあげるように。
※今回はバックアップ取ってませんが、必要なら取ります。こちら と こちら を参考にして下さい。

4.母艦でコマンドプロンプトを出し、nvflashを実行

この画面は、nvflashのフォルダを明けているところです。この状態で「Shift」キーを押しながら右クリックすると、「コマンドウインドウをここで開く」というメニューが出て来ますので、これを選択。※判る人はコマンドウィンドウを明けてからCDコマンドで移動してもいいですが。
コマンドプロンプトに以下の2つの命令を入力。
 nvflash.exe –bl fastboot.stock.bin –go

 nvflash -r –download 6 "lubuntu-13.04-preinstalled-desktop-armhf+ac100.bootimg"

母艦側での作業は終了。コマンドウインドウ消して、USB外します。

5.AZを再起動。
先ほどのSDカードを挿しておいて、あずにゃんの電源を落とし、もう一回普通に電源を入れます。(ほっといても再起動するみたいです)

※画面はカメラで撮影した物
このメッセージが出たら「y」を入力してEnterすると、インストールが始まります。

で、後は入力時の設定むをすればいいい……のですが、ここで注意。ぶっちゃけ、言語系など多くの所で「インストールされてない」事が多いです。
それを入れる為にはネットワークの設定が出来てないと駄目。
ちなみにうちはDHCPを使っていないので、全部設定(DNSから自機IPから)してからでないと動きません。
また、Ubuntuのリリースによっては、サスペンドからの復帰が出来ない物もあるようです(13.04では解消されている)また、FLASHは12系統以降は使えないそうです。
なお標準で入っている入力システムはiBus-Anthyです。日本語化モジュールのセットアップが終わったら、iBusの設定画面からAnthyを選択して下さい。
※ちなみに、Anthy系のお約束として、文字入力の起動はCtrl+Spaceです。