甲子園ボウル(地上派放送)雑感

っていうか。ズタズタにカットされてはいたけれど、要所はきっちり入れてくれてました。
すげえ試合だけど、日大は「まだ早い」と思っていたので、まあ順当な結果だったと。
それにしても日大4年生は凄かったですわ。関学は普通(関立戦を見ての印象)だと思うんですが、普段の自分を超えたのは日大サイドじゃないですかね。

で。
幾つかとんでもない発言がネット上に出ていたので。
個人的にツッコミ入れたくてね。

「一時期は西高東低といわれた学生アメフト界ですが、立命と切磋琢磨する形で法政が力をつけ、その法政を追う形で日大と早大が力をつけました。見ごたえのある試合が東西で増えたと思います。」

これはYahoo!掲示板で出ていた勘違いコメント(と久保田が思っている)です。
正直西高東低の原因は
1.関西3強に対して平成ボウルという、アメリカトップの情報を生で受け入れられる機会が提供されていて、その格差が15年ほど(New ERA BOWLを含む)続いていた為、関西は知識がついた。ところが関東でIVY SAMURAI BOWLというNew ERA BOWLと同内容の機会が持たれる事となり、知識習得の為の格差が平準化された。従って関西3強がフットボール知識が以前ほど高くなくなった(相対的なレベルダウン)が発生した。
これは近大などに2強がしばしば苦戦するケースで証明されるし、京大が3強から転落した(3竦みを形成できなくなった上に他大学に星を落とす事が多くなった)頃が平成ボウル終了と見事に重なる事でも明らか。
2.立命はリクルートとトレーニング背環で圧倒的な自力の差を見せた。従って法政のようにサンデーコーチに頼れない為に学生主導でトレーニングなどを行うチームが切磋琢磨出来る訳ではない。切磋琢磨とは春に定期戦関係を持っている中で成立する。
3.日大は関東優勝から遠ざかっていた17年間のうち、最初の4年間で資産を食いつぶし、空白の8年間を内田監督就任後に必死で取り戻しただけである。すなわち、実は20年ほど前から付属校との絶縁、コーチ造反に繋がる監督周辺の取り巻きの問題などで、日大コーチ陣OB陣の結束があまりにももろく、選手を満足に育成させることすら出来なかった事にある。事実、空白の8年間に付属校から来たのは日大高と千葉日大が主であり、強豪である鶴ヶ丘や三校は入部していない。また、一時期大学の強化指定を解除されていた事もあるなど、あきらかに異常事態に陥っていたのを、正常化しただけである。
つまり、別に法政と切磋琢磨した訳ではなく、昔の日大に戻っただけである。別段法政と切磋琢磨していた訳ではないし、そんな余裕はどこにもなかった。

という事で、関西で実情を知らない人が妄言を吐くのは辞めていただきたいのである。接戦が続いているのではなく、質の低い試合が多かったのである。

それから、赤と青論争。(ビジターチームは白ユニフォーム着用、という公式規則に対して、オールドファンから日大の赤ジャージ対関学の青ジャージという昔のスタイルを希望する声が強く出た、という話)
次回日大が出たときのために規定改定するらしい。
一応、日本選手権に出場する為の試合なのだから、日本選手権と同じ規則で試合をするべき。
じゃあ何ですか? 日大以外は白でなきゃ嫌とか言う訳ですか? そういう特定チームに対するえこひいきを許すシステムを作っていいんですか?
立命と日大だったら? 関学と早稲田だったら?
絶対ノーと言うんでしょ?伝統じゃないとか言って。
そんなふざけた試合に、ライスへの出場権与えていいんですか?
そんな改訂をするなら、関東学連は順位にかかわらず日大だけを派遣して、そのかわりライスボウル出場は認めないと言うべき。逆に関西2位を招致し、東日本王座決定戦と統合した新たなボウルゲームを作り、ライスにはそっちの勝者を推挙する、とまで言うべき。
伝統なんて、時と場合でいくらでも変質するもんなのだから。
※故に、解説の人(多分宍戸さん)が「新しい伝説を作っていく」と言っていたのが正しい結論なのである。