2016年10月23日富士通スタジアム川崎第二試合

  1Q 2Q 3Q 4Q Total OT
IBM Big Blue IB 3 0 7 7 17 6
オービック・シーガルズ OS 7 7 0 3 17 7
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 OS 3:14  #15ニューハイゼル→#84西村4yard Pass   #49星野Kick
1 OS 7:55  #49星野34Yard FG☓(BLOCK)    
1 IB 9:55  #8小田倉32Yard FG    
2 OS 0:06  #15ニューハイゼル→#85萩山 24Yard Pass   #49星野Kick
2 IB 14:37  #8小田倉18Yard FG☓(BLOCK)    
3 IB 5:24  #3クラフト→#40スタントン2Yard Pass   #11佐藤Kick
4 IB 1:03  #3クラフト→#40スタントン 2Yard Pass   #11佐藤Kick
4 OS 11:28  #49星野 25Yard FG    
OT OS 1TOP  #15ニューハイゼル→#85萩山14Yard Pass   #49星野Kick
OT IB 1BOT  #3クラフト→#40スタントン28Yard Pass   #8小田倉Run☓(ホームランスナップ))

 なんかね。もうまとめるのに困っちゃう、いい試合だったというのもちょっと違うというか、とにかくあのオチはいたたげまへんなあ、という所しかまとめることが出来ない。

なので、まずは気になった試合に直接関係の無い問題から。

1.IBMはコーチの人格をなんとかした方がいい。
まあ外国人コーチ含めてなんだけど。スポッター席での言動がそうとう「ガラの悪いヤンチャな中年」。つられて近くで見ている元関係者も相当ガラが悪い。あれでは新規に獲得できた筈のファンも二度と来なくなる(前節までの話ではあるが)。
もっと酷いのはヘッドコーチ。あんだけ試合中にタイムアウト申告以外でサイドラインを越境する反則行為(厳密にはノンコンタクトファウルの対象で2度目の警告から5ヤード罰退に出来る)を平然と繰り替えする派あんただけだろうが。
酷すぎるので、シーガルズ側で見ていた時に指摘が複数出ていた。

2.川崎の芝生席にテントを持ち込んだ輩がいた。あれ許可取ってないだろう。ポールだけならまだしも、芝生に金具打ち込んでただろ。
走れ廻る子供達に対する危険行為でもあるし、混雑時に迷惑過ぎる。たまたま混まなかったから良いのではなく、そもそも「論外」なのではなかろうか。
こういう親が、大挙して小学校の運動会でバーベキューしたりする愚劣ぶりを発揮するんだろうと思うと、なんとも情けなく悲しく思うのである。

まず試合前確定情報として#34ブルックスが前節に引き続いて欠場(スタイルすらしていない)。#2ライキームは前節2度のパーソナルファウルによる資格没収だったので、前半出場できないかと思ったら出ていた(一発退場の人が次の試合前半の出場停止だったらしい。誤報で迷惑をおかけしました)。オービックは#14藤本がスタイルせず。
試合はシーガルズが後半の選択をチョイスし、IBMがリターンで試合開始。
IBMは政本を先発に送り込むが。あっさりパント。
シーガルズは#15ニューハイゼルが先発。2プレー目に#18木下へのロングパスが決まり敵陣に入り、2プレーでTDに。
次のIBMk攻撃は#10末吉のランで前進するも#14政本のスクランブでロス、さらに#21高木のランであろうことかファンブルロスト!なんとIBM陣28Yardからの攻撃となり、ここをショートパス2回で19Yardまで進むが、#21中西のランを止められ、そこでワイルドキャットから#37加藤のダイブを試み、ギャンブル成功。
ただ、このギャンブル入り前と直後にタイムアウトを消費してしまっている。さらに効率が悪いことにパス失敗、ラン、パス失敗でFGになり、かつはじかれて失敗。
この返しのドライブ、3プレー目にすたんとんへのヒッチパス。これをスタントンが一気にポストに投げ込む。そこに#21高木が走り込み、敵陣15Yard。ただ、そこから攻撃が出ない。結果はFG。

ちなみに、この試合IBMのキックオフはスカイキックばかりで、攻めてない。
FGの返しのドライブ、3ブレー目でニューハイゼルカら萩山へのミドルのパスが通り、そこから萩山が大きくゲインし敵陣33Yardまで進む。パス2回続けて、仕上げは萩山へのパスでTD(これが2Q最初のプレー)。
ここいらへんかで両チームともパントを一度づつ蹴る。両方とも守備ラインが強烈で、これまで好調ょキープしていた政本が為す術なくプレッシャーに屈していくのは、ちょっと残念だったのだが……
続いてのIBMの攻撃で、遂に#3クラフト登場。が。ここから巣およしのラン3回でダウンを更新すると、地下気のランを一度挟んで末吉2回のラン、高木のランで敵陣侵入。もう全くリズムもテンポも違う攻撃にシーガルズ側スタンドも騒然。とにかくまあこうも変わる者かという軽快な攻撃で敵陣に入るととたんにスタントンや栗原にパスを決め、なんと1Yardまで攻める。だがここでシーガルズもプレッシャーを与え巣およしのランは止めるしパスは失敗に追い込むはで、FGにまとめさせた所でまさかの、この距離このハッシュで、まさかの、まさかのFGブロック発生。結果、前半は10-3でシーガルズのリードで折り返す。

後半最初のシーガルズ攻撃はイリーガルフォーメーションがあったりして、結局あっさりパント。そのリターン中にレイトヒットがあり敵陣22Yardからの攻撃となったIBM、スタントン中心に責め立ててTD、追い上げムードになる。
ここからシーガルズはパス中心、というパスハッピーな攻撃スタイルでぐいぐい進めるのだが、敵陣3Yardから木下に投げたパスを、なんと読み切ったDBが前に入ってインターセプト、一気にシーガルズ陣49Yardまで戻してしまう。(ここで4Q)いや、あっさり書いてますけどね。これシーガルズの後半2ドライブ目ですからね。いかに両者の攻守の密度か高いか。

さらにここでスタントンへのパスの後末吉のラン2回で一気に14Yardまで攻め込むと、スタントンへ2回パスを投げ、2回目がTDにつながり、遂にIBMが逆転する。
もうね。こっから両チームの守備がもの凄い濃密なプレーで試合を支配するのよ。
返しのドライブでハーフウェーまで攻めたシーガルズは4th1Yardのギャンブルを攻めきれず、その返しの2プレー目をシーガルズがインターセプトで仕留め。この攻撃をパントで終わらせ、さらの返しのドライブで敵陣20Yadまで攻め込んだIBMを、KJがサックした上にファンブルロストに追い込み。
これはもう現場にいないと判らない、この奇妙な興奮。
ファンブルからの攻撃を、相手に阻まれながらパスで繋いでいったシーガルズは、最後攻めきれずFGで終わるも時間を使い切って同点、ついにタイブレーク突入。

タイブレークは1回表がシーガルズ。やはりパス主体で攻撃して、TD。
1回裏のIBM。こちらは相手守備が激しいプレッシャーをかけてきて全く進めず、ついにはギャンブルに。ここでも強烈なフレッシャーの中、クラフトがサックされかかりながら左エンドゾーンに殆ど見えてない状態ではパスを。そこにはスタントンが。
サイドラインギリギリ。この時、多分DBが少し気を抜いた。多分外で捕球と思ったに違いない。しかし、スタントンが捕球した。サイドラインギリギリで。

うそでしょおおおおおおおおおおおおおお!? あれ獲るかよおおおおおおおおおおお!!!!!!!!
奇跡ですよ、必然かも知れないけど、すごいもん見たですよ。こんなのアリエナイェェェェェェェェェェェ!

一応、全神事先例を持って感嘆しています。驚愕しています。呆然としています。本当に、本当にそれだけ素晴らしい、本当に素晴らしいプレーだったんです。

しかし……TFPでいきなりホールディングでもりさがる。いや一気に盛り下がった。そこで、冒頭のヘッドコーチの傍若無人な態度(ちゃんとタイムアウトしてから指示しろよ)につながり、結末が、結末が……ロングスナッパーのホームランスナップ……

うそでしょおおおおおおおおおおおおおお!? こんなのアリエナイェェェェェェェェェェェ!

もっと見ていたかったよ。もっとしびれさせて欲しかったよ。これはないよこれはないよこれはないよ。

……

……

一応ちょっと冷静になろうか。
IBMの守備は、特に#2ライキームに尽きる、ようの思えるけれど(いやこれでジェームズいたらどうなってたか判らなかった)、実はこの試合、DB、特に新人#42宮川#37坂梨が、時折負けてはいたものの、よく相手の全日本級(主に木下だが、西村にも付いていた)のレシーバーをタイトにカバーしていた。比較できIBMのCBは他のポジションに比べて格が下がっていた印象があったが、フロントのプレッシャーの助けがあったものの、実に試合を引き締める効果を上げていた。実に素晴らしい。
またIBM攻撃は、シーガルスの誇るKJ/BJのスピードラッシュに対抗するためにクラフトの早撃ちに賭けた。4Qまではそれが功を奏していたのも事実。

それに対してシーガルズ守備。基本カバー2だと思われるのだけど、あの素早いパスをよくあそこまで耐えきったというべきか。
シーガルズ攻撃のパスハッピーはどうかと思うが(市愛鳥に原が負傷していたので、ますますパスハッピーだと思うが)、それでもこの接戦を、制したのは素晴らしい事だと思う。

あーーーーーーーーー、でもやっぱりこの終わり方はねーーーーーーーーーーよなーーーーーーーーーーー。
IBMの次の試合での激闘に期待したい!

続きを読む