熊本大震災とテレビ自粛の話

まずは被災された方にお悔やみ申し上げると共に、今暫く忍耐を強いる事についてお許し願いたい。
博多方面への在来線が復旧したことで、可能な限り収容可能な地域の拡散につとめて戴き、一時的にも安定した生活が遅れるよう、またライフラインのうち水道と電力の復旧を優先して進めて戴き、物資不足の解消に近づけて戴きたいと思います。

さて……

放送局は災害時にバラエティを自粛すべきかどうかについて、尾木ママとホリエモンがやりあっているけれど、この場合に限って言えば尾木ママが間違っている。
いや、ホリエモンが正しい訳でもないんだけどね。

尾木ママの言っているのは「同調圧力」なんだよね。こと、この場合は「コンプライアンス遵守」という名の「攻撃回避」を目的としているから、同情とかそういう事ではないと思うのね。

自粛では無くて、「報じるべき新しい内容が来ると予測されたから差し替えた」のが金曜日と土曜日の朝。
日曜日にはもうネタ切れでトーンダウンしている訳だから、地上波においては問題ない範囲で、バラエティ自粛とは関係ない話だと思う。

ところがホリエモンが出ようとしていたのはネット番組だ。地上派無料放送のように放送法で地域限定された上でプッシュ型放送するものなら自粛も判るが、「観たい人の意思で選択する」プル型放送で自粛は必要ないと思うんだよね。
※たとえば大地震とか大津波が画像に大写しになるなら配慮は必要だけどさ。
あるいは制作チーム(ここはテレ朝と協業しているのでテレ朝スタッフと仮定しても)が震災報道にリソースを割くので製作出来なくなった、都下言うならまた判るんだよね。

でもそうじゃないなら、これはあきらかに「クレームはいる事に萎縮した」状態だよね。
それならそもそも企画しないで欲しいって話だ。

でもそれを尾木ママは「全ての放送」としてひとくくりに喋った。もうその時点で時代に乗り遅れてアウトなんですわ。
さらにホリエモンもメディアの特性で区切らなかったから正論にならなくなっちゃった訳で。

もうちょっとなんとかならんかねえ。

ついでに厳しく言うと、民放在郷4社グループが東西こぞって取材班を派遣しているけれど、数多すぎ。しかも流す内容はほぼ同じ(同じ場所で時間経過を喋るか、同じ構図をあちこちで求めるか)。
いっそのこと報道協定結んでジャパンコンソーシアム形式で、地域と内容ごとに分担してソースを共有化して、放送時間もシフトして流せばいいんだよ。
そうすれば「報道の車が多くて配給取れなかった」とかそういう事なくなるでしょ。給油で割り込みして平然としている奴らなんか引き上げさせて謹慎させるべきでしょうに。