Japan-U.S. Dream Bowl場外戦(色々な問題点)①

書こう書こうと思って二の足踏んだり他に気を取られてたりして延び延びになってましたが、このカードについては試合後にSNSで賛否両論喧々諤々だったもので、ちゃんと整理して個人的な感想を書きたかったのですわ。

まず「否」の面で最大級だったのが、まあ試合の本質とはかけ離れた所である「国立というハコの問題」。これに付随したのが「観客動員の話」

喧々諤々だったのが「審判のレベル」「大学生を出さなかった事」

このへんについてちょっと書いておこうかな、と。

国立での観客動員設定について

そもそも販売サイト見てれば判るが、以下のエリアが販売されてなかったのね。
・三階席全エリア
・2階席エンドゾーン裏
・1階席エンドゾーン裏
だいたいこれで「全体の半分近くは売ってない」という事が読み取れる訳です。
この結果、最大で3万人しか販売していないという事になります。

その上で宣伝期間や販売期間などを見る限り、前売りで3万売り切る気は最初から無かったという事が見てとれます。いやこのところのJXB見てればそんなに捌けない事は読めていた筈な上に今回の価格設定で忌避される事は想定済みだった筈なので、目標は販売母数の半分、1万5千で設定していた可能性が高い訳です。

手じまい状況(売り切れ表示)などを勘案して、「メインスタンド2階席」はライス直後に確認したときにはもう売り切れだった事、スタジアムでの見やすさの情報が皆無だった(終了後の一般競技向け開放がかなり遅く、かつ試合数が少ない為、そこに言及したネット情報が見当たらなかった)事を考えると、1階席の高額シートが売れないのは仕方ないとは思います。
その結果が1万2千人な訳です。

これは一般論からしたら「6万5千のスタジアムで1万2千は大失敗」となるのですが、是か術の通り「1万5千目標で1万2千はまずまず」という事になります。
なのでここにガーガー言うのは、ちょっと違うだろうという話です。

国立という場所の選定について

もともとこの場所が適切だったのか、という指摘は確かにあります。

じゃあ「高校サッカーがらみで芝の養生が入る」「リーグワンで占有されている」という条件では「首都圏では東京ドーム一択」になってしまう訳です。

東京圏では、「日産(横浜国際陸上)」の7万規模、「埼玉スタジアム」と新国立の6万規模、ついで「東京ドーム」4万9千「味の素スタジアム」4万規模(同等の規格で鹿島サッカースタジアムがあるが東京圏では無い)、そこからいわゆるJ1規格ギリギリの「2万以下(だいたい1万5千以下で、日立台以外は陸上兼用)」、しかも秩父宮と熊谷はラグビー専用な訳です。

関西圏だってサッカー専用の吹田、ラグビー兼用のノエスタ、ヤンマースタジアム長居が4万規模でその下が京都たけびしとヨドコウ桜の2万規模に落ち着く訳です。

でも、素直に聞きますが、関西学生の人気だけが突出している関西で、このカードに1万人入りますか?
かつてのアメリカンボウルでさえ、関東の7割しか入らなかった実績の、関西で。
社会人主体で。JXBで東京開催の半分も入らず開催権放棄した関西で。
外国人選手との対戦を忌避してライスから自分で降りた関西学生が協力して開催してくれますかね。

あたしゃそこに夢見ませんよ。
過去の実情から、言っている人がこぞって向かっても、イキッている程入りませんわマジで。それを協会の責任にしてイキるだけでしょうが。

無理、絶対そこで破綻すると思っている。

その上で関東開催は仕方ないとして、今回に関しては「国立から働きかけがあったのではないか」という感想を抱いています。
実際Jリーグ開幕に向けて電光掲示板のカラービジョン化をしてから、しばらくの間は旧国立競技場でオープン戦(早慶戦含む)が数年間開催されていたのですわ。
恐らくビジョンや音響、試合運営や芝の保全などのテストケースとして開催されたと思われるのですわ。

今回もそんな目的で声かけがあったんだとしたら、なんとなく腑に落ちるのです。それは次のポストに続けますが、あまりに売店や導線整理が下手すぎるのですわ。慣れてないから場数踏まそうと言う意図すら感じられる訳です。
そこまで考察して、場所として不適切であったかというと、そうでもないという結論が私の中では発生します。

 

 

2023年1月22日国立霞ヶ丘競技場Japan U.S. Deam Bowl

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
 日本選抜 JP 14  20
 All IVY-League IV  0  10  24
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 JP 4:22  #17佐伯 30Yard FG    
1 IV 10:32  #39スミス 1Yard Run   #28フェルキンスKick
2 IV 7:06  #28フェルキンス45Yard FG×    
2 JP 10:54  #17佐伯23Yard FG    
3 IV 2:12  #33マルコム3Yard Run   #28フェルキンスKick
3 JP 4:49  #18高木→#5ジャモー39Yard Pass   #12荒木Run NG(サック)
3 JP 13:10  #2ニクソン1YArd Run   #84近江→#18高木Pass
4 IV 4:06  #1グローヴァー1Yard Run   #28フェルキンスKick
  日本選抜 ALL IVY
1stDown(Run-Pass-Foul) 18(6-11-1) 20(10-10-0)
ラン攻撃(ATT-Yard-TD) 31-120-1 39-143-3
パス攻撃(ATT-Comp-INT-Yard-TD) 43-21-1-262-1 30-19-1-276-1
Total(ATT-Yard) 74-382 69-419
反則(Att-Yard) 5-35 2-25
Punt(Att-Yard) 6-237 6-217
PuntRet(Att-FC-Yarrd) 6-0-8 4-0-52
KickOff(RetAtt-FC-RetYard-TD) 5-0-115-0 1-0-63-0
Fumble(Att-Lost) 1-1 1-0
攻撃時間 26分57秒 33分3秒

まずはこの試合を開催にこぎつけた大会実行委員、来日を快く引き受けてくれたアイビーリーグ関係者、受け入れに尽力してくれたチーム関係者に感謝の意を表したい。
※問題点は別途投稿します。

スタッツを見て戴けばほぼ互角であったことが理解出来ると思う。
最大の違いは「体幹」だったと思う。
1つにはレシーバーと正面から向き合ったときのタックルが、後半はことごとく外されていた所。これなんか後半に粘り腰でタックル外せる体幹とそれをフルに使えるスタミナがあるという事で、まずこれからそこをどう強化するかが課題。
※X1は1Q15分で試合(点差的にもシーズン的にも)になる体制を築いた方がいいかも知れない。
もう1つはバウンズアウトされると対追いできないという事。中央のランプレーはしっかり止めていたが、終盤マシスが負傷して抜けるとQBのカウンタードローに対応出来なかったりRBのバウンズアウトに対応出来なかったりした。
このへんも後半のスタミナという点で課題だと思う。

ただね。重要なのは、攻撃ライン。全員日本人で、サック0回ロスタックルごく少数ライン付近でのディフレクト0回スクランブルも3回くらいと、過去にないくらい絶品だった(ブリッツなどに制限があったとはいえ、だ)と言える。
これはKJBJJBなどアメリカトップアスリートDLと執拗に相対した事でスキルアップした結果だと言えるんじゃね?(KJ:ケビン・ジャクソン/BJ:バイロン・ビーディJr/JB:ジェームス・ブルックス)どこぞの元監督さん、どうよ?(と関学運営を軽くDisって見る)。

次の課題は単発で縦にDBを抜くレシーバーだよね。
そして、次代の日本人QB。

これで肌感覚が掴めたと思う。一番重要なポイントだ。
体験に優る最強の目的設定だ。

適うなら来年も、再来年もこのクラスの選手に来て貰いたいものである。
そして、この結果なら「来て良かった」とIVY選抜関係者に思って貰えるだろう。
願うなら、彼らの中から来秋に1~3名ほど、選手またはコーチとして来日して貰い、この試合が彼らのキャリアパスにとって重要な節目となって欲しいと、願う限りである。

※前回のフル代表で「日本代表なんて意味が無い」とか言ってイキっていた選手が居るそうだが、果たして今この試合見てもそう思うのだろうか。だとしたら「育成」って事は考慮しない非常に自己中心的な視野なんだろうね、としか思わないんだけど。

2023年1月3日76thRiceBowl東京ドーム第一試合

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
 富士通フロンティアーズ FF 10  12  29 
 パナソニック・インパルス PI  7  21 
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 PI 7:07  #5ビクター=ジャモー3Yard Run   #16佐伯Kick
2 FF 0:08  #5納所44Yard FG×    
2 PI 0:20  #5ビクター=ジャモー73Yard Run   #16佐伯Kick
2 FF 6:37  #5納所30Yard FG    
2 FF 9:59  #2ニクソン12Yard Run   #5納所Kick
3 PI 4:40  #2ヘンダーソン→#15渡邊10Yard Pass   #16佐伯Kick
3 FF 9:11  #2ニクソン1Yard Pass   #18高木Run×
3 FF 11:57  #18高木→#19小梶6Yard Pass   #18高木Pass×
4 FF 8:11  #2ニクソン4Yard Run   #5納所Kick
  富士通 パナソニック
1stDown(Run-Pass-Foul) 21(11-10-0) 19(11-6-2)
ラン攻撃(ATT-Yard-TD) 40-237-3 27-198-2
パス攻撃(ATT-Comp-INT-Yard-TD) 28-17-0-160-1 32-12-2-121-1
Total(ATT-Yard) 68-397 59-319
反則(Att-Yard) 2-25 5-35
Punt(Att-Yard) 3-123 5-179
PuntRet(Att-FC-Yarrd) 2-0-10 3-0-8
KickOff(RetAtt-FC-RetYard-TD) 4-0-84-0 5-0-131-0
Fumble(Att-Lost) 1-0 0-0
攻撃時間 27分55秒 20分5秒

MVPポール・ラッシュ杯 富士通#2トラショーン・ニクソン
(ちなみにニクソンはRun:28回188ヤード/Pass:2回15Yard でプレーの約半分キャリー+3TD+獲得ヤードの5割強である。なおビクター=ジャモーはRun:15回135Yard/Pass:2回21Yard/KOR:1回53Yardです。)

えー、冒頭からニクソンの記録を出したのは、一部で「#31髙岡がチームを救う1サック2INTなんだから彼がMVPじゃないの?」という声が出たからで、このニクソンの成績がMVPに相応しくないのかどうか、という点を整備しておきたかったからである。髙岡を否定するつもりはさらさらないが、ニクソンを否定する理由もない、という話だ。

試合はクォータータイムアジャストでパナソニック攻撃にプレッシャーをかけ続けた富士通守備が(その中には負傷後退から入った髙岡の素晴らしいプレーもあった。それは間違いない)粘り勝ちしたという所だろう。先手を打ったはいいが、パナはアジャストされると比較的脆かった。

最初富士通はワイルドキャットから#21三宅のラン、ついで#4グラントのランと、目先を変える(グラントはファンブルしたが)が、前進がままならずパント。
この返しのパナソニックの攻撃は、今季絶好調だったビクター=ジャモーを使わずパス主体で攻めると、富士通陣深くに入った途端にビクター=ジャモーのオープンランを使って翻弄してTD奪取。
この返しの富士通もニクソンのランを軸に組み立てるが、途中#85松井へのパスがカバーがきつかったりラッシュしてきたDLに叩かれたりして難産の中、ギャンブルまでして攻め込むもFG止まりでしかも失敗。
この返しの1フレー目でビクター=ジャモーが一気にかけ出してぶっちぎりで73Yard独走TD。
あっちゃー、と思ったですよ。
次の富士通のドライブもパス失敗がたたりパント。
ところがここから風向きが急に変わる。
#2ヘンダーソンが#97オヌワーに投げたパスがことごとく失敗。転倒したりドロッブしたりカバーがきつかったりと、良いところが全くなくあっさりパント。
これ恐らく、序盤にパスでリズムを作った事に対して、エッジラッシュを強めた事で少しQBに焦りが、そしてレシーバーのマークをタイトにした事でリリースのタイミングがずれた事が影響しているのか知れない。
ここでニクソンのランが出た事で守備がニクソン潰しに比重を掛けた事で#85松井にバスが決まる。最終的にはFGになったが、ここいらへんから流れが変わる。
次のパナソニックの攻撃もレシーバーが落球。ビクター=ジャモーが最初にロスしたあたりから、ライン戦の守り方が変わってきたが判る。
しかもこのドライブ、パントブロックのラッシュが届きそうになったのかパントが短くパナソニック陣内からの攻撃へと転じてしまい、ここからパスを軸にニクソンのランでTDを奪う。
相変わらずオヌワーの調子が上がらない中、パナソニックは攻撃が手詰まりとなるが守備が前半ラストで高木をサックしてキャッチアップを許さない。

後半に入ると、パナソニックはヘンダーソンを左右に動かす事で富士通守備を攪乱。これが対策するとビクター=ジャモーが走り、またラッシュが薄くなるのでパスが効果的に出るようになり、遂にはTDまで至る。
この時点で実は見ていて心が折れかかった。
ところが、この後富士通はリバースプレーを挟みつつ一気にエンドゾーンまで近づく。さすがにパナソニック守備がしのぎにかかるも、ニクソンが右オープンスイープでボールをねじ込みTD。
ここから見ていて少し気が楽になったのは、次のドライブからヘンダーソン対策がしっかり出来てきたからで、次のドライブで#19小梶(彼はシーズン中も松井がカバーされている時にエース級の活躍をしていた)をターゲットにする事で松井もフリーになるようになり、遂に小梶へのパスが決まり、リードを奪うことに成功。

パナソニックも即座に追撃に出て、パスをオヌワーやビクター=ジャモーに決めてゲインするが、何とも詰めが甘くプレッシャーがかかってコントロールを乱したパスが、レシーバーの前に入った#31髙岡に胸にストライクINT。
この返しはパントになったが、次のドライブでヘンダーソンに対してブリッツに入った髙岡がサック、10ヤード下げてパントに追い込む。
その返しのドライブでニクソン責めが炸裂して、パスが間に2回入るもニクソンのランでTD取って遂に8点差。

最後に「TD取って2ポイント取れば同点」というパナとプリベントでビックゲインを許さない狙いの富士通。だがプリベントは失敗でヘンダーソンのランパス無双でグイグイ推進する。
これは駄目かなと冷や汗かいた所で、パスを一気にエンドゾーンに運んだところ、そこでまたしても髙岡がインターセプト。これで勝負あり。

パナソニックが1Qをプラン通りに進めれば2Qに富士通がアジャストし、ハーフタイムでパナソニックが対応すれば3Q後半から富士通が対応する。逆に富士通が落ち着けばパナソニックはニクソンをコントロール出来ず(逆に松井を抑えられたが、ニクソン対応をすると小梶が空き、小梶に対応すると松井が空くという展開)、守備にもう一段ギアが必要だったように思う。

最後、富士通の社長がスタンドに挨拶するときにパナソニックにも敬意を、と言った事がとっても印象的だった(いままでそういう事を言ったオーナーはいなかった)。

ライスボウル座席販売に対する疑問

図は12/31朝の予約状況、1階3塁側なんですが。

どう考えてもいびつな感じがします。実は12/21頃はもっと不自然だったんです。
これを過去の傾向とか漏れ伝わる範囲での動向とかとあわせるとこうなるんてすよ。

企画席っていうのは、ハーフタイムの出演者のファンクラブ向けの席(パールボウルでは外野席によく設定されていたやつ)と思われる場所。スポンサー席は協賛企業招待枠向け。どちらもオーロラビジョンに向かって見やすい位置という事。この場所は実際、12/21からこの形で開いています。
バックネット裏は例年開放していません。

そして一番不自然だったのはチーム券エリア。去年までは「スタンド前列(スタンド通路より前)」で横に7ブロックほどキープされていた筈(上段は一般開放)なのに、今年は21日の時点で綺麗に売り切れなんです。
今まで、空席あり(場所取りもあるのは認めますが)でポツポツ空いている(しかもチームが決まって2~3日で完全に売り切れる程人気があるとは思っていない)筈なのに、である。
つまり綺麗に売れている場所は、最初はチーム券枠のみ確保、そして徐々に内野寄りに拡散(隙間にチーム券、および新聞社招待券で発売分キープ)しているという事ではないかという気がしてならない。

こういう売り方は、そもそも値上げしまくった今回の販売と合わせて、既存ファンの心をへし折る見事にチープな展開だと思うので、来年以降この価格でこの販売方法だったら、もっと客離れすると思った方がいい。そのくらいの覚悟でやったんだろうな、と釘を刺したい。

ちなみに今回2階席をチョイスしなかったのは、階段を降りるときに転落してスタンドから転がり落ちそうな恐怖感があるので。
※今回はバルコニー席食事つき。以前パールボウルなどで会った時の倍の値段なので、そろそろドームでの開催は困難なのかな。

発熱によるダウン中

いや土曜日の入れ替え戦堪能した帰りに、急に悪寒がしだして、家に帰ってダウン。

その後熱を測ったら38度!!!!!

そのまま日曜日もひっくり返っていて(その前に大阪での観戦は、別の事情で断念していたのですが)、結果48時間固形物を口にすること無く。
本日起床時には36度5分まで下がっていたものの、どうにも調子が悪いままで、あえなく本日の観戦は中止にしました。
※多分検温で弾かれたと思う。

入れ替え戦はバックデートで書き起こします。

2022年12月10日富士通スタジアム第二試合

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
 otonari福岡SUNS FS 14 
 PentaOcanパイレーツ MP
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
2 FS 6:30  #11西山→#2城代18Yard Pass   #19高木Kick
2 MP 12:00  #44赤津40Yard FG    
3 FS 11:54  #11西山→#7横山83Yard Pass   #19高木Kick
4 MP 1:31  #47水村502Yard FG×    
4 MP 5:59  #2西澤→#0大道26Yard Pass   #2西澤→ Pass×
  otonari福岡 パイレーツ
1stDown(Run-Pass-Foul) 15(7-8-0) 11(4-6-1)
ラン攻撃(ATT-Yard-TD) 29-88-0 23-66-0
パス攻撃(ATT-Comp-INT-Yard-TD) 21-13-0-227-2 23-14-0-138-1
Total(ATT-Yard) 50-315 46-204
反則(Att-Yard) 4-30 0-0
Punt(Att-Yard) 3-115 5-196
PuntRet(Att-FC-Yarrd) 1-0-5 1-0-0
KickOff(RetAtt-FC-RetYard-TD) 1-0-16-0 2-0-100-0
Fumble(Att-Lost) 0-0 0-0
攻撃時間 26分59秒 21分1秒

この試合で一番印象に残ったのは

「え?どゆこと?」

目の前で観戦していたパイレーツの選手のご家族らしき、ギャルい美人なお姉さん(いや社会人のスタントではギャルいお姉さん希少種なんですよ。美人さんは多いですけど、ギャルい美人さんはインパクトありますから)が振り向いて聞いてきた時の発言。

いやいや、4QにパイレーツがTD取った直後にオンサイドキック見事に成功させた時なんですがね。普通、スタント全体が「うおおおおおっ」て盛り上がる所じゃないですか。
ところがスタンドはビミョーな空気感。
おもいきり「え、オンサイドでしょ、決まったでしょ、決まったよねえ」と騒いだ私が馬鹿みたいでした(スポッター席もそんなに盛り上がらなかったけど、あれは自信の表れと見た)。
そしたらお姉さんからの一言。

ああ、皆さんオンサイドキック知らなかったのね。

ところで試合は互いに守備が奮闘して得点が入らないいい試合。サンズはここまでパスハッピーだったものが、怪我人などの都合から#17益田のランを軸に展開すると、これが前半に強烈なリズムを作り出して試合を支配する。
しかもパイレーツで今年キープレーヤーだった(AREAのラッシングリーダー)柴田を完封し、パイレーツのリズムを崩してしまったのだからお見事というほかない。

が、それでも14点しか取れないところがサンズの致命的な弱点で、今季通して「核となるランプレー」が無いというのが最後まで響いた感じもする。たとえパスハッピーでも楔のランがないとどうしようもないからね。

パイレーツは「2の矢」が無かったのが痛い。いいチームなんだけど(個人的には電通より上だと思っているのだが)。
故に来季は何らかのバージョンアップが必要になるかもしれないが……選手の世代交代のじきだものなあ。

2022年12月10日富士通スタジアム第一試合

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
 オール三菱ライオンズ ML 12  15 
 電通キャタピラーズ DC  14  14  28 
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 ML 2:31  #8木村39Yard FG    
2 DC 2:20  #11伊藤7Yard Run   #6廣田Kick
2 DC 9:29  #11伊藤5Yard Run   #6廣田Kick
3 ML 4:48  #5ギブス→#19吉田4Yard Pass   #5ギブス→ Pass×
3 DC 5:06  #18エリス→#80河波48Yard Pass   #6廣田Kick
3 DC 9:28  #18エリス→#83小貫24Yard Pass  #6廣田Kick
3 ML 12:00  #5ギブス→#19吉田37Yard Pass   #5ギブス→ Pass×
  オール三菱 電通
1stDown(Run-Pass-Foul) 20(2-16-2) 14(5-8-1)
ラン攻撃(ATT-Yard-TD) 23-69-0 33-113-2
パス攻撃(ATT-Comp-INT-Yard-TD) 40-22-2-317-2 17-13-0-200-2
Total(ATT-Yard) 63-386 50-313
反則(Att-Yard) 6-70 2-24
Punt(Att-Yard) 1-37 4-167
PuntRet(Att-FC-Yarrd) 2-0-17 0-0-0
KickOff(RetAtt-FC-RetYard-TD) 5-0-111-0 4-0-65-0
Fumble(Att-Lost) 2-2 2-1
攻撃時間 22分56秒 25分4秒

ギブスの自作自演で幕を閉じてしまった、といったら言い過ぎか。
これまで勝利に貪欲で試合中にもOLのブロッキングの指示を頻繁に行い、最後の最後まで闘志を燃やし続けたギブスであるが、最初に躓いたのは2Q、TDを許した直後のドライブで、電通陣2Yardまで攻め込んだ時だ。この時左パワースイープのフェイクでQBカウンターを狙ったのだが、この時手が滑って(まるでカウンタースイープのトスのようだった)ボールをファンブルしてしまった。ここでケチがついたか、この次に廻ってきた攻撃で、エンドへのパスが読まれて最初のプレーでインターセプトされてしまう。
さらに3Q最初のTDで2ポイントを選択して失敗。
そのTD後にリターン中でパーソナルファウルで下がってTD取られ、その返しのドライブで電通陣26Yardまで進むもサックされてファンブルロスト。さらにこれがTDに繋がる。

そういう意味ではもう独り相撲も良いところであるが、実際問題これはチーム運営の問題でもあって、根本からすると三菱グループとしてアメフト部をどうするかという難局に来てしまっている感すらする。

そう、ちょうどグループで統合する直前の三菱銀行センチュリアンズの頃のように、選手は入らないチーム関係者の意地で踏みとどまっていた頃のようである。
※あの時はバブル崩壊による公的資金投入で、銀行勢がバタバタと廃部していた頃。多分現状の三菱グループがそういう状態な可能性が透けて見える……。そういう意味ではwithコロナ世相のダメージを一番受けているチームかも知れない。

このまま来年昇格できなければ規模縮小=廃部の危険もあるだろうなあ……
(チームOBが偉い人になったとして、その人が定年を迎えたり役員退任したら、ばっさり切られる流れはオンワードという先例があるので)

ただ、来季電通が活動できるかどうかは、例の五輪汚職問題とかがあるから微妙な気もするんだよねえ。

X1リーグ戦終了とパワーランキング

11/27にてX1Areaのリーグ戦が終了したので、X1Super第一ラウンド(全チームが試合をした)終了とあわせてパワーランクを作って見ました。
ただしSuper6試合Area7試合と歪です。

PT(パワーランクポイント)は、そもそも前年度「全国1部リーグパワーランキング」から、対戦相手と自分のチームの値を取り出して、当年の試合得点率で案分したものの試合平均を、当期成績で補正した値になります(従ってSuperとAreaでは持ち点にそれなりの差があります)。

どうしても大敗が続くとランクが下になる傾向がありますが、この結果で見てもるしSuper10チームArea8チームが試合規模として適切だと言う気がします。

そもそもPTは勝敗、総得点、総失点(いわゆる規定の得失点差ではない)を使用していますので、PT差×0.65くらいが最大点差、うまくはまればパイレーツがノジマ相模原に最大TD3~4本差、上手くはまれば勝つチャンスがありそうな感じがする差にはなる訳です。
ましてや今季はコロナ禍によるフットボール環境(就業環境・支援環境・選手の経験値の喪失など)体力が削られていた所があるので、5~6年かけて再構築すれば、もうすこし上下の差はなくなるんじゃないかなと。

そういう意味で今季+4チームにしたのは「あんまり上手くなかった」という事かもしれません。

2022年11月20日横浜スタジアム第二試合

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
 富士通フロンティアーズ FF 21  14  10  53 
 アサヒビール・シルバースター SS
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 FF 1:26  #2ニクソン3Yard Run   #5納所Kick
1 FF 4:54  #18高木→#85高木5Yard Pass   #5納所Kick
1 FF 10:29  #30高口2Yard Run   #5納所Kick
2 FF 1:29  #21三宅31Yard Run   #5納所kick
2 SS 5:24  #2梅垣40Yard FG   
2 FF 11:09  #18高木→#81坂本14Yard Pass   #5納所Kick
3 FF 1:06  #99高橋27Yard Fum.Ret   #13高津佐Run
3 SS 3:48  #2梅垣47Yard FG×    
4 FF 1:55  #5納所48YardFG   
4 FF 8:39  #21三宅31Yard Run   #5納所Kick
  富士通 アサヒビール
1stDown(Run-Pass-Foul) 19(7-11-1) 6(3-3-0)
ラン攻撃(ATT-Yard-TD) 29-189-4 28-62-0
パス攻撃(ATT-Comp-INT-Yard-TD) 31-18-1-242-2 25-4-1-52-0
Total(ATT-Yard) 60-431 53-114
反則(Att-Yard) 1-5 4-15
Punt(Att-Yard) 4-145 10-355
PuntRet(Att-FC-Yarrd) 7-1-3 3-2-0
KickOff(RetAtt-FC-RetYard-TD) 2-0-9-0 7-0-75-0
Fumble(Att-Lost) 1-1 1-1
攻撃時間 23分58秒 24分2秒

もうね。2Q途中から4Q中盤まで、睡魔に襲われてうたた寝しましたよ、あの雨の中。
※一緒に見ていた4人のうち3人がうたた寝したと言っていた。

原因はシルバースターの無策ぶりというか。無策と言うよりもあまりの差にどうしようというくらいの凄惨な出来の悪さ。
メンツ的な面から言えば「ここまで酷くなる要素はなかった」筈。ここまで堕ちるのは完全にチームとしてのベクトルが崩壊しているとしか言えない。
なんかもう、順位決定戦に出てて欲しかったわシルバースター。一度坂道を転げ落ちると止まらないんだね本当に。

2022年11月20日横浜スタジアム第三試合

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
 オービック・シーガルズ OS 21 
 ノジマ相模原ライズ SR
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 SR 3:33  #37佐藤26Yard FG   
1 SR 6:43  #37佐藤26Yard FG×    
1 SR 9:00  #37佐藤39Yard FG    
2 OS 8:53  #6スミス→#84西村10Yard Pass   #96高坂Kick
2 SR 11:23  #37佐藤41Yard FG1    
3 OS 8:11  #6スミス41YArd Run   #6スミス→#81中村
4 SR 0:07  #37佐藤45YardFG×(Block)    
4 OS 4:27  #96高坂37YardFG    
4 OS 9:16  #96高坂36YardFG    
  オービック ノジマ相模原
1stDown(Run-Pass-Foul) 13(7-6-0) 13(4-8-1)
ラン攻撃(ATT-Yard-TD) 30-87-1 26-39-0
パス攻撃(ATT-Comp-INT-Yard-TD) 27-17-0-134-1 31-17-1-204-0
Total(ATT-Yard) 57-221 57-243
反則(Att-Yard) 6-39 6-25
Punt(Att-Yard) 4-136 3-117
PuntRet(Att-FC-Yarrd) 3-0-13 2-0-5
KickOff(RetAtt-FC-RetYard-TD) 3-0-71-0 2-0-74-0
Fumble(Att-Lost) 2-2 1-0
攻撃時間 24分4秒 23分56秒

ちょっと評価に困る試合ではあるが、結論から言うと「どちらも本来の軸であるランプレーが殆ど機能せず」という中で「守備がどれだけふんばれるか」という所にかかってしまった訳で、ガルズ守備が自陣25Yard以内で完封してしまったというのが何にも増して凄い事だったと言える。
いやもう一回富士通と当たったとき、この守備からTD取れる気配ないもの。
ライズ守備も素晴らしかったとは思うが、いかんせん攻撃が流れを持ってこれない。これはしんどいよお、マジで。
天候うんぬんは同等の条件で、両チームの守備が必死の努力で相手の勢いを殺しまくったという意味で好ゲームだったと言えるんだけど、両チームのOLの出来が決して良くないという事実が横たわっている訳で……パナに勝てるかなマジで。