正直言ってシーガルズがプレースタイルを少し変えたのではないか、という気がしている。
得点が順列1位チームの中で最小ではあるが、一番「試合をコントロールした」チームだったように思う。
これは、逆にユニシス側がそれなりの戦力で試合を運んでいることを勘案した場合、かなりすごい事だと思う。

去年までの数年間のシーガルズは、勢いでズドンズトンと攻めて、ガツガツと守備して、悪く言えば雑な試合運びをしている感じがしていた。その最たる例が反則(10～15ヤード級の)の多さで、パーソナルファウルがめちゃくちゃ多かった。
相手が下手だからファウルに取られてしまった、という程度ではない。フェイスマスクやアンスポーツマンライクコンダクトが多い事で有名だった訳だ。
ところがこの試合、多分「ラン攻撃のテスト」を兼ねていたのかも知れないが、実にドライブする事をしっかり取り組んでいた。これは見ていて気持ちがいい。

翻ってユニシス。メンバーはかなり「1部昇格に併せて、他チームからの移籍」を募ったようで、それはそれで良いのだけれど、このレベルではまだ苦戦することになるだろう。
個人的には関東学院が1部に上がって間もない頃の一番輝いていたメンツが何人もいて、それがうれしかったりするのだけど。

実はこの試合については、「大味」という評価が正しいように思う。
というのは、手元の集計で見ても判るのだが、富士通が前半に「ドカンっ」とロングパスで得点した後、後半はろくにドライブしていない。
逆に後半にハリケーンズのオプションとかパスとかが冴え渡る訳だ。

正直、途中インターセプト2回してなかったら、もっと失点していた可能性は高い訳で。なんとなく「あら、ロングパス出ちゃった」「あら、抜けちゃった」の中で前半終始して、後半については若手の経験も兼ねたつもりがそこでリズムを崩したというところか。
出原も終盤なんだか泡食ってパスが浮いてたし。
あくまで主観的ではあるのだが、守備についてはなんとなく「経験が浅いタイミング（オープニングドライブなどは典型）では、受け身になっていいようにやられている」ような気がする。どう考えても、ファーストドライブと後半の守備については試合の主導権を握っていない。
ただ、若手のバックスには昨年の「怪我人が出たら森本に負担がかかりまくり」とは違う状態が出来つつあり、これはこれで楽しみではある。

ハリケーンズは前半耐えに耐えて後半にアジャストしたところがお見事というか。切れ味鋭いクイックヒットはお見事と言うほかなく。ただ、こんだけの仕上がりを見せてしまうと秋に同じリーグに当たる事を考慮すればさらなるステップアップをしていかねばならない筈。これからが大事と言うことなのではないだろうか。

個人的には、ハリケーンズに気圧されたという感じのフロンティアーズが嫌な気配を漂わせているという感じなんですがね。